![](imgs/arrow.gif)
ポリエステル繊維は綿をしのいで最も多く生産されている繊維である。現在ではその生産量の殆どを中国が占めているが、嘗ては日本がその位置にあった。生産量でこそ中国に抜かれたが、最新の技術では未だ日本の優位は揺るがない。
現在では新幹線の走行速度を越える400kmに達する速度で連続的に巻き取る技術が確立されている。中国の追い上げの中で、日本はその卓越した技術に頼って、新合繊など独自の分野で生きる方向を目指している。
本論文では日本人独特の繊細な感覚に磨かれて発展してきた繊維技術の歴史を見ることができる。
![蓄熱保温素材 イメージ](imgs/pic/027_02.jpg)
蓄熱保温素材
![紫外線遮断繊維 イメージ](imgs/pic/027_03.jpg)
紫外線遮断繊維
![分割型複合繊維 イメージ](imgs/pic/027_04.jpg)
分割型複合繊維
![「衣料用ポリエステル繊維技術の系統化調査」(PDF)を見る](imgs/pdf.jpg)
(No.027)
![](imgs/arrow.gif)
新聞用紙には薄く、腰が強い、不透明性が高く、断紙率が低いことが求められる。このすべてにおいて世界一級の品質を有する新聞紙を、10m幅、分速1800mで抄紙する技術を日本の製紙企業は確立した。
また、日本の新聞用紙での古紙パルプの使用率は70%に達しており、これも世界最高レベルである。日本の製紙技術の特徴は、これらを可能とする生産設備を効率よく操業しているところにある。本報告書はここまでに到った製紙技術の歴史を述べている。
![新聞紙の断面 イメージ](imgs/pic/038_01.jpg)
新聞紙の断面
![連続蒸解釜 イメージ](imgs/pic/038_02.jpg)
連続蒸解釜
![抄紙機 イメージ](imgs/pic/038_03.jpg)
抄紙機
![「新聞用紙製造技術の系統化調査」(PDF)を見る](imgs/pdf.jpg)
(No.038)
![](imgs/arrow.gif)
情報用紙とは、情報処理の発展により生まれ且つ消え、また新たに生まれてきた紙の総称である。今日、オフィスで毎日大量に費消しているコピー用紙、印刷用紙は、情報用紙である。本論文では、製紙技術の概説に続き、年代を追って変遷してきた各種情報用紙について、その歴史を記述している。
この技術史の中で特筆すべきは、日本で完成した配向性管理の技術である。ノンインパクトプリンターでプリントアウトされ、ファンフォルドに積み上げられた紙が少しずつ斜めに傾き、突然崩れるというトラブルがあったが、日本の製紙メーカーは、これがパルプの配向性と関連していることを見出し、その管理をきちんとする技術を開発して問題を解決した。
その他に、感熱紙やインクジェット用紙などの技術史も扱っている。
![感熱紙の断面 イメージ](imgs/pic/071_01.jpg)
感熱紙の断面
![NCRのメカニズム イメージ](imgs/pic/071_02.jpg)
NCRのメカニズム
![高分子系光沢紙断面 イメージ](imgs/pic/071_03.jpg)
高分子系光沢紙断面
![「情報用紙製造技術の系統化」(PDF)を見る](imgs/pdf.jpg)
(No.071)
![](imgs/arrow.gif)
私たち人類は有史以来、糸を紡ぎ布を織り衣服を作り暮らしてきた。やがて糸車が生まれ16世紀にフライヤーが取り付けられザクセン紡車が生まれる。
18世紀後半には大量生産が始まり1830年頃ミュール精紡機やリング精紡機が登場した。第二次世界大戦後には需要の増加に応じ様々な紡績手法が試されたが、
商業生産に至ったのは1967年のローター式オープンエンド精紡機と日本で生まれた1981年の空気仮撚り式エアージェット精紡機および1997年の空気渦流式ボルテックス精紡機である。
これにより従来型精紡機は姿を消すと思われたが1970 年代末にスプライサーという糸継ぎ技術が日本で発明され生き残ることになる。
この報告書では各紡績方式の特徴から、次の紡績機の進化や持続可能な地球環境のために紡績に出来る貢献について考える。
![ザクセン紡車 イメージ](imgs/pic/138_01.jpg)
ザクセン紡車
![Vortex方式金属製試作ノズル断面 イメージ](imgs/pic/138_02.jpg)
Vortex方式金属製試作ノズル断面(1994年)
![各紡績方式によるビスコース糸の外観比較 イメージ](imgs/pic/138_03.jpg)
各紡績方式によるビスコース糸の外観比較
![「紡績技術の系統化調査」(PDF)を見る](imgs/pdf.jpg)
(No.138)