「武蔵野音楽大学楽器博物館」 に対する検索結果 : 30

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アップライトピアノ(ナポレオン帽子型) イギリス

1853年6月、フランス皇帝ナポレオン3世とウージェーニー妃との結婚に際し、イギリスのヴィクトリア女王が贈った祝品のピアノである。外形はナポレオン3世の叔父にあたる皇帝ナポレオン・ボナパルトの愛用した帽子を模し、全体に美しい木目の胡桃材の化粧板が張られ、脚部にはバラの花やいちじくの実が木彫りであしらわれている。当時のイギリスは、世界に君臨する大英帝国としてイギリスが最も輝いていた時代であり、フランスはパリの優雅な景観に代表されるフランス近代文化が開花した時代であった。このピアノは、そのような最盛期の両国間の贈品にふさわしい、高貴で重厚な品格を備えている。年代:1853年

情報所有館 : 武蔵野音楽大学楽器博物館 


ヴァージナル アルベルトゥス作 イタリア

バロック時代、チェンバロはさまざまな音楽の場で使用され、その形も多様であった。その中で、主に16世紀から17世紀にかけて使われ、弦が鍵盤と平行に張られているチェンバロをヴァージナルと呼ぶ。特に1700年前後のイギリスでは、ヴァージナルという名称がチェンバロの総称で用いられ、ヴァージナル音楽が人々の間で流行した。「私は国家と結婚した」という有名な言葉を残し、生涯を独身で過ごしたエリザベス1世は、この楽器を愛用したといわれる。ヴァージナルという名称が、エリザベス1世の処女性にあやかるという逸話は、当時の人々のこの楽器への愛着の表れといえるのかもしれない。年代:1568年

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キリンピアノ ゾイフェルト作 オーストリア

1800年頃からウィーンを中心に製作された縦型ピアノで、その形態に因んで「キリンピアノ」と呼ばれる。この楽器は、グランドピアノの構造をそのまま忠実に縦置きにしたことから、弦が鍵盤部分から上に位置する。そのため低弦側の高さが2mを超え、左右のバランスが悪く視覚的にも不安定であった。キリンピアノは次第に生産が減少し、のちのアップライトピアノへと発展していったが、平行弦のフレームが作り出す優美なハープの形態が、当時の上流階級の人々に好まれ、一時、サロン用楽器として愛用された。年代:1820年頃

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クラヴィコード 南ヨーロッパ

クラヴィコードは13~14世紀頃、音律研究用の発音具、モノコードに鍵盤を取り付けることで誕生した。この楽器は真鍮の棒(タンジェント)を取り付けた鍵盤を押し下げて、タンジェントを弦に触れさせることで発音する。そのため音量が著しく小さく、多くの人に聞かせるための楽器というよりは、静かな室内で家族や友人と数人で楽しむ楽器ということができる。クラヴィコードはドイツで家庭用楽器として広く愛用され、Jバッハも、息子のE.バッハも好んで演奏した。年代:18世紀

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グランドピアノ グロトリアン・ヘルフェリッヒ・シュルツ社作 ドイツ

このコンサート・グランドは、世界最高峰のピアノ・メーカー、スタインウェイの母体、シュタインヴェーグ社の後継会社によって作られた。開祖シュタインヴェーグはドイツからアメリカに移住し、社名を英語読みにスタインウェイと改めたが、当初、長男のテオドールはドイツで事業を引き継ぎグロトリアンと提携した。その後、テオドールもニューヨークに渡ると、グロトリアンはヘルフェリッヒ、及びシュルツと提携し会社を起こし、シュタインヴェーグの後継会社であることを明記した。このピアノは、その後継会社によりRシューマンの夫人で、高名なクララ・シューマンに献呈されたものである。年代:1871年

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移調装置付スクエアピアノ シュマール作 ドイツ

テーブルに載せて演奏するこの小型ピアノは、簡素な突き上げ式アクションを備え、そのアクション全体を小さなレバーで奥にスライドさせることによって、半音高い調での演奏が可能になっている。また、正面のボタンの操作により、フェルトを弦に触れさせ、音色を変えることができる。18世紀頃、ドイツ語圏を中心にこのような小型のテーブルピアノが数多く製作され、「パンタロン」あるいは「パンタレオン」とも呼ばれた。年代:1770年頃

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フォルテピアノ マーティ作 ドイツ

1526年、ハンガリーを支配下に治めたオスマン・トルコは、破竹の勢いで隣国オーストリアに対峙し、その後トルコ軍は2世紀にわたりウィーンを包囲した。結局、オスマン・トルコのオーストリア征服は実現しなかったが、この戦いで、トルコ軍の新鋭部隊イェニチェリと、その軍楽隊「メヘテルハーネ」の名はヨーロッパ全土に知れ渡った。そして18世紀になると、勇壮なトルコ風趣味の音楽がヨーロッパで流行し、イェニチェリの名に因んで「ヤニチャーレン・ムジーク」と呼ばれた。写真のピアノは、この音楽の演奏をより際立たせるように、ベルなどの効果音を鳴らす特殊なペダルを備えている。年代:1800年頃

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グランドピアノ プレイエル作  フランス

19世紀、フランスのピアノ製作の双璧はエラール社とプレイエル社であり、独創的な発明により開発を進めたエラールに対し、プレイエルは広く有名なピアニストの意見を取り入れての製作に特色があった。1830年以来、プレイエル・ホールは数多くの音楽家の楽壇デビューの登竜門として重責を果たしてきた。ショパンもその一人で、パリ楽壇に登場以来、生涯を通じてプレイエル・ピアノで作曲し演奏した。年代:1866年

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アップライトピアノ(自動演奏装置付) ハーグ社作

紙ロールによる自動演奏ピアノは19世紀後半に考案され、往年の名演奏家のピアノ演奏を再現できる装置として、欧米で流行した。特に1910年から1930年にかけてさまざまなタイプのものが製作され、テンポや強弱の変化をすべて自動で行うリプロデューシング・ピアノや、曲想を手動で自由に表現できるプレイヤー・ピアノなどが作られた。写真の楽器は、ニューマチック・システムという、全ての動作をふいごの開閉により行うタイプで、ピアノに加え木琴と「ハープ」と呼ばれる金属片が弦を叩く機能がついている。

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ヤンコピアノ フランケ作 ドイツ

ピアノやオルガンの鍵盤は、12平均律における幹音(白鍵)と派生音(黒鍵)を視覚的・感覚的に直観できる点で、ヨーロッパ人が開発した楽器システムの中でも、最も理想的なもののひとつといえよう。しかし、ハンガリーのヤンコは、1882年に新型の鍵盤を考案し、この鍵盤システムにあえて改良を試みた。この鍵盤は6列で構成され、横の列は全音に、斜めの列は半音に配列されている。その結果、奏者はどの調へも同じ指使いで移調ができ、常に自然な手の形を維持できる。しかし、演奏のためには新たな演奏技術の習得が必要なことから普及には至らなかった。年代:1887年

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