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明治時代後半に水力エネルギー利用の 普及に貢献した小水力用水車

資料番号 901390200037
情報所有館 国立科学博物館
所在等 株式会社 東芝 京浜事業所
所在地 横浜市鶴見区
製作(製造)年 1906~1917
調査機関団体 平成18年度田中主任調査員調査分
調査票記入日 2006/11/24
種類
製作者(社)等 芝浦製作所、電業社原動機製造所
資料公開状況 非公開
特徴 1906(明治39)年頃に、芝浦製作所(現 東芝)で、地方の村落で手軽に利用できる小水力用水車を開発する話が出て、水車の設計を担当していた田澤昌孝がそのための水車を開発した。この水車は発明者の名前を冠して「田澤式軽便タービン水車」と通称されたが、正式には「沿軸並流水車」と言い、1909年に特許第17021号に登録されている。試作初号機は落差1mで3馬力、1kWを発電するものであった。 この水車の製造は、1910年に芝浦製作所の水車製造事業を電業社に移管したのに伴い、電業社に引き継がれた。以後、1917(大正6)年以降、本格的水車の製造が軌道に乗るまでに、0.25~68馬力の水車が累計162台、合計出力2,200馬力が製作され、揺籃期の水力開発に大いに貢献した。田澤昌孝自身の著書「我が水車工業25年の追憶」に、その開発の苦心談が収録されている。なお、田澤昌孝は、1900年の芝浦製作所の水車製造開始以来、電業社においても引き続き水車の設計に従事し、現在の東芝の水車事業の技術的基礎を確立した。本軽便タービン水車は、元来、山村の旧式木製水車を置き換えることを目的として創製されたものであるので、効率の優れた大容量の水車が製作される今日では、実物資料として現存するものは無い。わずかに文献、カタログ、写真などが資料として残されているのみである。

朝鮮(現、北朝鮮)水豊発電所の当時世界最大容量(10万5千kW)の フランシス水車

資料番号 901390200038
情報所有館 国立科学博物館
所在等 株式会社 東芝 京浜事業所
所在地 横浜市鶴見区
製作(製造)年 1938~1944
調査機関団体 平成18年度田中主任調査員調査分
調査票記入日 2006/11/24
種類
製作者(社)等 電業社原動機製造所(現 東芝水車部門の前身)
資料公開状況 非公開
特徴 1938(昭和13)年初頭、この大容量水車の引合いが朝鮮・満州鴨緑江水力発電株式会社から公表された。水豊ダムは堤長950m、高さ100m、貯水面積は琵琶湖の2分の1という巨大なものである。水車はフランシス水車7台で、落差82mで出力105,000kWという当時世界最大のものである。当時、世界最大容量機は米国ボルダーダム発電所の85,000kWであり、これを遥かに凌駕するものである。激しい国際競争の結果、同年3月に電業社(現 東芝)が全7台を受注した。 この水車製造により、電業社は世界の同業他社を瞠目させると共に、わが国の電機業界から初めて世界記録品を送り出したという意味で、わが国の電機工業史上不朽の記録を残した。これに対し1942年1月に朝日新聞社から朝日文化章を授与された。国交の無い北朝鮮にあるため詳細は不明であるが、実機は現在も同国の主要電源として稼動していると思われる。資料として、仕様書、設計図、文献、写真などが保存されている。

米国 グランドクーリー第三発電所の 大容量(62万kW)巨大フランシス水車(ランナ径:約10m)の部品製作

資料番号 901390200039
情報所有館 国立科学博物館
所在等 株式会社 東芝 京浜事業所
所在地 横浜市鶴見区
製作(製造)年 1971~1972
調査機関団体 平成18年度田中主任調査員調査分
調査票記入日 2006/11/27
種類
製作者(社)等 株式会社 東芝
資料公開状況 非公開
特徴 1970年、米国の既設グランドクーリーダムに、大形フランシス水車3台(87m、62万kW)を増設することになった。東芝は米国、カナダのメーカーと共同で応札し、受注に成功した。東芝の担当は水車主要部品と、現地組立用のランナの半完成品の製作である。この水車の主要部品は最大肉厚300mmにも及ぶ大肉厚の鋼板溶接構造であるため、東芝は、当時としては新しい消耗ノズル・エレクトロスラグ溶接法(CES 溶接)を大々的に導入して使用した。また、ランナは直径10m、完成重量450トンに及ぶ巨大なもの(現在世界最大の三峡ダムの水車とほぼ同じ)である。東芝はこの羽根の三次元曲面を加工するためのNCソフトを独自に開発し、世界で初めてランナ羽根のNC加工に成功した。これが、世界中の水車メーカーがNC加工を採用するきっかけになった。

豪州 ツマット3発電所の 大容量(水車:28万3千kW、ポンプ:19万4千kW)のタンデム式ポンプ水車

資料番号 901390200040
情報所有館 国立科学博物館
所在等 株式会社 東芝 京浜事業所
所在地 横浜市鶴見区
製作(製造)年 1971~1974
調査機関団体 平成18年度田中主任調査員調査分
調査票記入日 2006/11/20
種類
製作者(社)等 株式会社 東芝
資料公開状況 非公開
特徴 オーストラリアでは東南部のスノウイー・マウンテンの水を西部の乾燥地帯に流す壮大な分水灌漑計画を進めた。このツマット3発電所は、その中で最大の揚水発電所で、283MWの発電専用の水車3台ならびに283MWの水車と194MWのポンプを一軸に締結したタンデム式ポンプ水車3台の計6台の主機を擁するものである。 タンデム式ポンプ水車はヨーロッパでは数万kWのものが多数作られているが、わが国では54MW立軸機と23MW横軸機の2例があるのみである。東芝はその中でこの283MWの世界最大級のタンデム機に挑戦し、ヨーロッパでも従来成功していなかったポンプを空転起動後に充水する起動方式にも成功した。このタンデム機には、他にも数々の新技術を織り込まれており、日本機械学会から技術賞が授与されている。

大平発電所の当時世界最高揚程(545m)の フランシス形ポンプ水車

資料番号 901390200041
情報所有館 国立科学博物館
所在等 株式会社 東芝 京浜事業所
所在地 横浜市鶴見区
製作(製造)年 1975
調査機関団体 平成18年度田中主任調査員調査分
調査票記入日 2006/11/28
種類
製作者(社)等 株式会社 東芝
資料公開状況 非公開
特徴 1960年代に多くの揚水発電所が建設されたが、これらはいずれも揚程が100~250m程度であった。1960年代後半になり揚水発電所の建設費削減のため高落差化が要請されるようになり、1973年に電源開発 沼原発電所に世界で初めて揚程500mを超えるポンプ水車(日立製;揚程528m、出力230MW)が設置され、運転を開始した。 一方、九州電力でも、沼原を凌ぐ最高揚程545mの大平発電所の建設を計画し、1971年に東芝、日立に各1台を発注した。この1号機(東芝製;揚程545m、出力256MW)は1975年4月に運転を開始した。これにより、わが国のポンプ水車は、沼原に引き続き世界のポンプ水車の揚程の記録を更新した。東芝では、このポンプ水車の製作経験に基づき、以後、旧ユーゴスラビアのBajina Basta発電所向けポンプ水車(揚程622m、出力315MW、1980年運転開始)およびブルガリアのChaira発電所向けポンプ水車(揚程701m、出力216MW、1987年運転開始)を製作し、世界のポンプ水車の揚程の記録を相次いで更新していった。

旧ユーゴスラビア バイナ・バスタ発電所の世界で初めて 揚程(621m)が600mを超えた高落差ポンプ水車

資料番号 901390200042
情報所有館 国立科学博物館
所在等 株式会社 東芝 京浜事業所
所在地 横浜市鶴見区
製作(製造)年 1982
調査機関団体 平成18年度田中主任調査員調査分
調査票記入日 2006/11/28
種類
製作者(社)等 株式会社 東芝
資料公開状況 非公開
特徴 1973年、最高揚程621.3mというバイナ・バスタ発電所が旧ユーゴスラビアで計画された。本計画に用いるポンプ水車は、当時建設中の世界最高揚程の太平発電所用ポンプ水車より高速(400r/min→429r/min)、高揚程(545m→621m)、大容量(256MW→315MW)であったが、太平発電所の経験を活かし、東芝が主機全2台を受注した。 この発電所は、計画段階で、水路系の形状により特異な水撃干渉波が発生することがわかり、これは従来知られていなかった現象で、1980年の国際水理学会(IAHR)でこの問題について論文を発表し、注目を集めた。このポンプ水車は1982年に全く問題なく営業運転に入り、その後、1994年にブルガリアのチャイラ(Chaira)発電所のポンプ水車が運転に入るまで12年間、世界最高揚程機の地位を保った。

豪州 ワイバンホー発電所の世界最大容量(水車:32万5千kW、ポンプ:24万kW)の タンデム式ポンプ水車

資料番号 901390200043
情報所有館 国立科学博物館
所在等 株式会社 東芝 京浜事業所
所在地 横浜市鶴見区
製作(製造)年 1984
調査機関団体 平成18年度田中主任調査員調査分
調査票記入日 2006/11/27
種類
製作者(社)等 株式会社 東芝
資料公開状況 非公開
特徴 1977年、オーストラリアのワイバンホー発電所向けに、ツマット3発電所用機よりさらに大形のタンデム式ポンプ水車(水車:325MW、ポンプ:240MW)2台を東芝が受注した。これはタンデム式ポンプ水車として世界最大容量であるばかりでなく機器寸法としても世界最大級で、発電電動機の上端から下部のポンプ吸込み管底部までの垂直高さは約50mに達する。言うなれば地上最大の立軸回転機械とも言うべきものである。この機械で特筆すべきは、その巨大な図体にもかかわらず、運転制御にコンピュータを用いた非常に繊細かつ高度な制御を行なっていることである。すなわち、発電、揚水、調相、停止などの各運転モードの切替え時の入・出力の変化率を任意に指定できるようになっており、この様な高度な入・出力制御方法は、今日に至るも他に類を見ない。

ブルガリア チャイラ発電所の世界で初めて 揚程(701m)が700mを超えた高落差ポンプ水車

資料番号 901390200044
情報所有館 国立科学博物館
所在等 株式会社 東芝 京浜事業所
所在地 横浜市鶴見区
製作(製造)年 1984
調査機関団体 平成18年度田中主任調査員調査分
調査票記入日 2006/12/01
種類
製作者(社)等 株式会社 東芝
資料公開状況 非公開
特徴 ブルガリアのチャイラ発電所のポンプ水車(最高揚程701m、水車出力216MW)は、世界で初めて揚程が700mを超えた機械で、1980年、東芝が主機全4台を受注した。東芝は1978年より、当時、高落差ポンプ水車で問題となっていたランナの異常振動による疲労破壊の問題について、世界に先駆けて実落差模型試験装置を用いて研究を進めていたが、このポンプ水車はその研究成果を適用した初のポンプ水車である。1号機は1984年に出荷したが、ブルガリアの経済事情から工事が大幅に遅延し、運転を開始したのは10年後の1994年であった。世界最高揚程のポンプ水車の運転開始は内外から注目されたが、無事運転に入った。全4台が運転に入ったのは、受注後約20年を経た1999年である。本機に対し1995年に日本機械学会賞が授与された。

岩室発電所のわが国で初めて出力が 1万馬力に達した国産フランシス水車

資料番号 901390200045
情報所有館 国立科学博物館
所在等 (株)日立製作所電力グループ日立事業所
所在地 日立市
製作(製造)年 1915
調査機関団体 平成18年度田中主任調査員調査分
調査票記入日 2006/09/28
種類
製作者(社)等 日立製作所
資料公開状況 公開
特徴 国産初の1万馬力を超えた大容量水車のケーシングおよびランナである。 実物展示。 水車最大出力 7,460kW、最高落差160m、回転数500min^-1 納入先:利根発電(株)、台数:1915年1台、1917年2台 [ケーシング]重量13t、直径762mm、鋳鉄製、1963(S39)まで稼動
未来技術遺産登録年度 2013
未来技術遺産登録番号 00123
未来技術遺産登録区分 第二種
未来技術遺産PDF資料 PDF

沼沢沼発電所の当時わが国最大容量(水車:23,000kW、ポンプ:21,000kW)の 横軸タンデム式ポンプ水車および発電電動機

資料番号 901390200046
情報所有館 国立科学博物館
所在等 (株)日立製作所 電力グループ 水力事業部 水力設計部
所在地 日立市
製作(製造)年 1952
調査機関団体 平成18年度田中主任調査員調査分
調査票記入日 2006/09/28
種類
製作者(社)等 日立製作所
資料公開状況 公開
特徴 わが国初めての横軸タンデム揚水発電機器 水車出力 23,000kW、最高落差 215.1m、最低落差 183.5m、最大流量 12.1m^3/s、回転数 500/600min^-1、最高揚程 226.2m、最低揚程 198.4m、流量 8.85m^3/s 東北電力殿納、運開1952年、台数 2台

諸塚発電所の当時わが国最大容量(水車:54,000kW、ポンプ:56,500kW)の 立軸タンデム式ポンプ水車および発電電動機

資料番号 901390200047
情報所有館 国立科学博物館
所在等 (株)日立製作所 電力グループ 水力事業部 水力設計部
所在地 日立市
製作(製造)年 1958~1960
調査機関団体 平成18年度田中主任調査員調査分
調査票記入日 2006/09/28
種類 写真
製作者(社)等 日立製作所
資料公開状況 非公開
特徴 わが国初めての立軸タンデム揚水発電機 運開1960年、水車出力 54,000kW、最高落差 226m、最低落差 222m、最大流量 27.1m^3/s、最高揚程 245.9m、最低揚程 235.5m、流量 19.1m^3/s、回転数 300rpm

黒部川第四発電所の国産最大容量(9万5千kW)の立軸ペルトン水車に 用いられた国産初の13Crステンレス鋳鋼製一体鋳造ランナ

資料番号 901390200048
情報所有館 国立科学博物館
所在等 日立協和エンジニアリング(株)
所在地 ひたちなか市
製作(製造)年 1959~1960
調査機関団体 平成18年度田中主任調査員調査分
調査票記入日 2006/09/28
種類
製作者(社)等 日立製作所
資料公開状況 非公開
特徴 日本の国産ペルトン水車としては、最大容量機。1961年製、最大出力 95,000kW、最高落差 580m、回転速度 360min^-1、2台、直径 3.3m、重量 12t、バケット数 22枚、13Crステンレス製

米国 ラディントン発電所の 大容量(34万3千kW)巨大ポンプ水車(ランナ径:8.375m)

資料番号 901390200049
情報所有館 国立科学博物館
所在等 (株)日立製作所 電力グループ 水力事業部 水力設計部
所在地 日立市
製作(製造)年 1968~1971
調査機関団体 平成18年度田中主任調査員調査分
調査票記入日 2006/09/28
種類 写真
製作者(社)等 日立製作所
資料公開状況 非公開
特徴 低落差大容量の巨大寸法のポンプ水車。 ランナ直径 φ8,375mm、羽根とクラウン、シュラウドリングがエレクトロスラグ溶接で接続された溶接ランナである。2分割ランナ。  最大出力 343,000kW、最高落差 107.7m 回転速度 122.5min^-1、6台

ベネズエラ グリⅡ発電所の 当時世界最大容量(73万kW)フランシス水車

資料番号 901390200050
情報所有館 国立科学博物館
所在等 (株)日立製作所 電力グループ 水力事業部 水力設計部
所在地 日立市
製作(製造)年 1984~1988
調査機関団体 平成18年度田中主任調査員調査分
調査票記入日 2006/09/28
種類 写真
製作者(社)等 日立製作所(内3台の製造は東芝が担当)
資料公開状況 非公開
特徴 当時世界最大容量のフランシス水車。 最大出力 730,000kW、最高落差 146m、回転速度 122.5min^-1 運開 1984~1986年、7台(Unit11,13-15,17-18,20) 1985~1988年、3台(Unit12,16,19) 完成年1978~1982年 ランナは13Cr一体鋳鋼

カナダ レベルストーク発電所の当時国産第2位の 大容量(49万5千kW)フランシス水車

資料番号 901390200051
情報所有館 国立科学博物館
所在等 富士・フォイトハイドロ株式会社
所在地 川崎市川崎区
製作(製造)年 1956~1959
調査機関団体 平成18年度田中主任調査員調査分
調査票記入日 2006/11/02
種類
製作者(社)等 富士電機株式会社
資料公開状況 非公開
特徴 この水車は、単機容量の点では、同じく1984年に運転を開始したベネズエラのGuri2発電所用の730,000kWフランシス水車(日立/東芝連合)に次ぐ国産では2番目に大容量の水車である。富士電機ではこの水車4台を受注して1984年に全台運転を開始した。 この水車ランナは、輸送制限のため2分割して現地へ輸送されたが、現地ではクラウン側をボルト締め、バンド側を現地溶接で組み立てるという新しい製作方法を採用している。また、発電機軸と水車軸は共通の1本の鍛造中空軸として、コストを削減している。

和田川第二発電所の国産機中1ノズル当りの 出力最大(17,225kW)の立軸4射ペルトン水車

資料番号 901390200052
情報所有館 国立科学博物館
所在等 富士・フォイトハイドロ株式会社
所在地 川崎市川崎区
製作(製造)年 1956~1959
調査機関団体 平成18年度田中主任調査員調査分
調査票記入日 2006/11/02
種類
製作者(社)等 富士電機株式会社
資料公開状況 非公開
特徴 富士電機では、1961年1月に運転を開始した関西電力の黒部川第四発電所の立軸6ノズルペルトン水車(580m、95,800kW)よりも1年半早く、1959年6月に北陸電力和田川第二発電所用に当時国内最大容量の立軸4ノズルペルトン水車(470m、68,900kW)を納入し運転を開始している。 この水車は1台あたりの出力では黒部川第四のペルトン水車に劣るが、4ノズルであるため、1ノズルあたりの出力は17,225kWであり、黒部川第四のペルトン水車のそれ(15,967kW)よりも大きい。 なお、このペルトン水車には、13Crステンレス鋳鋼製の一体鋳造ランナが、黒部川第四発電所のベルトン水車よりも早く採用されている。

赤尾発電所の当時わが国最大容量(34,000kW)、 世界でも屈指の容量のバルブ水車

資料番号 901390200053
情報所有館 国立科学博物館
所在等 富士・フォイトハイドロ株式会社
所在地 川崎市川崎区
製作(製造)年 1975~1978
調査機関団体 平成18年度田中主任調査員調査分
調査票記入日 2006/11/02
種類
製作者(社)等 富士電機株式会社
資料公開状況 非公開
特徴 バルブ水車が日本に導入された昭和34年以来、この赤尾発電所用のバルブ水車が製作されるまでは最大でも8,800kW(群馬県営 小出発電所用機、1965年)であった。関西電力ではこの赤尾発電所を計画に際し、立軸カプラン水車案と横軸のバルブ水車案の経済性を比較して、34,000kWの大容量バルブ水車を採用することに決定した。この水車は、1978年の運転開始当時は、世界最大級の容量であり、ランナ径も5,100mmという当時のわが国最大の機器寸法を持つ本格的なバルブ水車である。富士電機は、この赤尾発電所用機の製作経験に基づき、1984年には東北電力第二新郷発電所用に当時わが国最大出力の40,600kWバルブ水車を製作している。同社は、以後、2万から3万kW級のバルブ水車を多数製作し、海外にも輸出した。

米国 ニューマーティンスビル発電所の 超低落差用巨大寸法(ランナ径:7.3m)の20,040kWバルブ水車

資料番号 901390200054
情報所有館 国立科学博物館
所在等 富士・フォイトハイドロ株式会社
所在地 川崎市川崎区
製作(製造)年 1988
調査機関団体 平成18年度田中主任調査員調査分
調査票記入日 2006/11/28
種類
製作者(社)等 富士電機株式会社
資料公開状況 非公開
特徴 この水車は、単機容量の点では20,040kWと大きくないが、落差が最高6.3m、最低3.3mという超低落差で運転されるため流量が多く、ランナ径は7.3mという機器寸法からいえば世界最大級の超大形バルブ水車である。また低落差であるためなるべく回転速度をあげるために3枚羽根という最小の羽根数を採用している。 機器寸法が大きいに拘わらず落差が低いので、水車本体の静止部などは薄い鋼板構造でよい。しかしそのために構造的に剛性が小さく、現地組立時などには変形を防ぐのに非常な注意を必要とする。 発電機を収納するバルブ部垂直の上下2本の支持柱(ステーベーン)により支持される構造をとっているが、この支持柱でランナに作用する水スラストや発電機の短絡トルクに耐えるように設計されている。

旧八百津発電所(木曽川水系初の水路式大容量発電所)の 発電所本館ならびに水車、発電機など主機一式

資料番号 901390200055
情報所有館 国立科学博物館
所在等 旧八百津発電所資料館
所在地 加茂郡八百津町
製作(製造)年 1911
調査機関団体 平成18年度田中主任調査員調査分
調査票記入日 2006/10/20
種類 その他
製作者(社)等 横軸単輪複流渦巻型フランシス水車[当初:米モルガン・スミス社製(M.44) 改修後:電業社製(T.11-13)]  横軸回転界磁型発電機[当初:米ゼネラル・エレクトリック社製(M.44) 改修後:芝浦製作所 コイル巻替え(T.11-13)]
資料公開状況 公開
特徴 本館の建物は、発電設備のある発電棟と送電設備のあった送電棟が一体になっています。発電棟は、放熱性を考慮した軒高12mの広い空間があり、送電棟は、一階の母線室と二階の配電室に分かれ、配電室の床が高電圧に耐えられる耐火床になっています。発電棟には、大きな水車に発電機を直結した発電装置が3組設置されております。水車は、当初の米国モルガン・スミス社製の水車が破裂したので、それに代わる大正12(1923)年電業社製横軸単輪複流渦巻型フランシス水車です。発電機は、明治44(1911)年のゼネラル・エレクトリック社製で、大正12(1923)年に芝浦製作所がコイルを巻替えたものです。最大9,600kWを発電しました。

旧八百津発電所の放水口に横軸双輪単流フランシス水車4連を 一軸に設置して超低落差の水力を利用できるようにした機器一式

資料番号 901390200056
情報所有館 国立科学博物館
所在等 旧八百津発電所資料館
所在地 加茂郡八百津町
製作(製造)年 1917
調査機関団体 平成18年度田中主任調査員調査分
調査票記入日 2006/10/20
種類 その他
製作者(社)等 日立製作所
資料公開状況 公開
特徴 この発電所は、電力需要が増加した大正6(1917)年に、本館発電所の放水口から出る落差7mの水を再利用して発電するものです。大きな発電機を、その左右に2台づつ、計4台の露出型水車で廻すという、他に類例のない発電装置で、日立製作所製です。最大1,200kWを発電しました。
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