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モデルTが火をつけたモータリゼーションは急激に発達、人々のニーズも時代とともに変わっていった。もちろんモデルTもそれに応えるべく、ボディバリエーションを充実させるなど絶えまない変化を続け、'20年代半ばには、対シボレーを考え、バルーンタイヤやメッキグリル、ボディカラーも選べるようになっていった。しかし時はすでに遅く、大衆のなかで生き抜いた偉大なモデルTも、時流に一歩遅れをとり、1927年5月26日を最後に生産を中止されることになった。 1927年
情報所有館 : トヨタ博物館
モデルAの登場は、1927年の10大ニュースにランクされるほどの一大センセーションを巻き起こした。モデルAも実用車という観点においてはフォードの姿勢を完璧につらぬいているが、すべてがまったく新設計のモデルだったのである。大きな変更は、ギアシフト方式の3段トランスミッションや4輪ブレーキなどがあげられるが、エドセル・フォードが採用したスタイリングは上級モデルであるリンカーンに習った魅力的なものとなったのである。 1928年
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1920年代、フォードとの闘いは激化していた。フォードは'27年にモデルAを発表、シボレーも'29年から主力車種に6気筒をつみ込んで対抗した。こうした実用車の八イグレード化のなかにあって1932年のシボレーは、キャデラックV16をスケールダウンしたような豪華なスタイリングを特徴とした。もちろん、インテリアに至るまて美しく化粧され、装備も充実。大型高級車と違うところはそのサイズのみで、“ベビーキャデラック”の愛称で人々に親しまれた。 1932年
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高級化する実用車へ、フォードが出した答えは全てのモデルにV8エンジンを使うというものであった。実際には4気筒も残されたが、1932年にV8を採用したモデルを発表した。V8の利点はパワフルかつスムーズなことだか、コンパクトに収まることからスタイリングに与えた影響も大きい。短いノーズは違和感なく流線型を採り入れることができたのである。1934年のモデルは丸みをおびたボディと傾斜したハート型グリルを持ち、すでに流線型デザインの兆しが見られる。 1934年
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1920年代後半から毎年のようにモデルチェンジを行なってきたシボレーは1934年、マスター・セダンで∨型ラジエターグリルを採用。クロームメッキを多用して豪華さをみせ、低められたボディは早くも流線型をイメージしているほか、構造的には失敗作に終わったがニーアクションによる前輪独立懸架を備えた画期的なモデルであった。注目すべきは、トヨダAA型がこのエンジンをスケッチしたことである。燃費のいいシボレー直6型を選んだことは互換性だけでなく経済的にも正しい選択だったのだ。 1934年
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多くのメーカーがまだ段階的に流線化を行なっていた1934年、クライスラーとデ・ソートが突如として発表したエアフローは、進歩的すぎたため失敗に終わったが、当時の常識をはるかに超えていた。エンジンを前車軸の真上に置いて重量配分を変えたことで拡大した乗り心地のいい室内、現代のモノコックに近いボディ構造など、あらゆる点で画期的だったのである。このデ・ソートのシャシーやボディ構造がトヨダAA型の開発に与えた影響は大きかった。 1934年
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1935年に登場したリンカーンゼファはまさしく完成された流線型であった。前開きのエンジンフード、フェンダーに埋め込まれたヘッドランプ、形跡だけをとどめるランニングボードなと美しくまとめられた未来的なデザインはたちまち人気の的となった。とくにモノコック構造から生まれた前後のバランスは絶妙であり、そのスタイリングは、フォルクス・ワーゲンにも強い影響を与えている。この'37年モデルも細かなマイナーチェンジは受けるが基本的にはデビュー時と変わるところはない。 1937年
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1938年のキャデラック・60スペシャルは、実用性を考慮して流線型を応用した最初のモデルであろう。ランニングボードのない、低く幅広のスタイルは力強く、プレスティッジを演出するにふさわしいものだし、なによりトランクルームを設けたことに注目したい。当時、このスタイルはトヨタの大型B型やBC型にも採り入れられたように、現代の3ボックスセダンの基本形がこの時できあがったのである。また、60スペシャルはコラムシフト方式を採用したことでも有名であった。 1938年
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トッポリーノの愛称で親しまれ、のちにイタリア中を走り回る小ネズミ“フィアット500”は1936年に完成した。当時の技術ではむずかしいといわれた500ccクラスの小型車で、ミニマムななかに充分な居住スペースを確保。しかも4輪油圧ブレーキなど大型車と変わらない贅沢なメカニズムを備えていたことは驚くべきことであり、それまでのように大型車のスケールダウンではなく独自の設計から生まれたことも高く評価できる。 1936年
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1920年代、通称5CVで大成功を収めたシトロ工ンは1934年に前輪駆動システムを採用した7CVを発表。わずかに遅れて主力である11Bを加えた。シトロエンはFF方式を導入したことで低重心を持つボディ設計を可能にしたばかりか、ワイドトレッドやモノコックボディ、前輪独立懸架など斬新なメカニズムも採用。これらがもたらすロードホールディングは当時のスポーツカーをしのぐものであったし、安定性や乗り心地のすばらしさは、のちのフランス車の特色になったのである。 1937年
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