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高圧湿式ガスメータ

昭和30年代後半に入って、ガス事業における高圧輸送や、石油化学工業における高圧エチレンガス取り引きなどがおこなわれるようになり、高圧下の気体の流量測定の必要性が増加してきた。そこで計量研究所において高圧用流量計の校正方式の確立及び校正精度の向上を目的として、本高圧湿式ガスメーターを昭和41年3月に設計製作した。

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セシュウム原子ビーム実験装置  日本電気株式会社

本装置は、時間の単位「秒」をその定義に基づいて設定するためのセシュウム原子周波数標準器の実験装置として製作されたもので、一次標準器開発のための基礎実験が行える我が国では最初の試作装置である。1967年に「秒」はそれまでの天文学に基づく定義から原子物理学に基づくものに国際的に改訂が行われたが、本装置はその直後の1968年より2年間かけて製作された。

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マイクロ波共鳴ヘッド  東京電気精機株式会社

本装置はルビジウムガスセル型原子周波数発振器(Rb発振器)の実用化のための試作機である。当時は安定な発振器としては水晶発振器が主であったが、高安定なものは高価で取扱いに注意を要したのに対し、Rb発振器はこれより優れた安定度をもち、かつ小型化・軽量化の可能性をもつため注目されていた。本装置の試作は、それまで計量研究所で行われていたRb原子の光とマイクロ波の二重共鳴についての研究成果をもとに進められた。

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発信器(アトミクロン)

暦表時からセシュウム原子に変わる基となった発振器。1958年1月1日0時を起点にして、原子時が積算されているが、実験室タイプの大型の標準器を持っていた3研究機関を除き、1958年から1960年代にかけて、この市販の原子時計によって原子時が作られていた。

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CFRガソリン試験機関

このCFR機関は機械試験所が昭和15年に燃料性状を調べるためオクタン価を測定する目的として、米国WAUKESHA社から輸入したものである。当時我が国にこの種機関を保有する施設は数ヵ所しかなく貴重な存在であった。ガソリンのオクタン価測定は、世界的に標準化されているCFR(Cooperative Fuel Research Committe)機関を用いて行われる。ある燃料のオクタン価は、その燃料のノック強さと同じ強さを示す標準燃料によって判定する。ノック強さは機関に付属するノックメーターにより読み取るようになっている。

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定速式摩擦試験機

機械試験所、部品工業会、ライニング製造会社と協力して、摩擦材の性能測定法を標準化することを目標に、試験機の設計試作を行った。定速式摩擦試験機の一号機である。昭和29年に制定されたJISD4311自動車用クラッチフエーシング、JISD4411自動車用ブレーキライニングの試験機に認定され、今日に至っている。

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ジグ中ぐり盤

精密機械メーカーとして著名なスイスのSIP社が製作した、当時の最新鋭機である。性能、精度ともに世界の一級品として声価が高かったため、輸入後まもなく、技術水準の低かった我が国工作機械のレベルアップに資する目的で海軍の命令により民間の工作機械メーカーに移され、戦後、機械試験所に返還された。昭和31年より機械試験所において3ヶ年計画で実施された数値制御ジグ中ぐり盤「JIDIC」の開発研究に際して、本機の構造、性能が徹底的に研究解明され、当該研究開発に多大な寄与をなしとげた。

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数値制御ジグ中ぐり盤

昭和31年より3年間、機械技術研究所内で専門を異にする研究者55名を結集して実施された特別研究「工作機械のオートメーシュン」において開発された世界最初の数値制御ジグ中ぐり盤である。(開発費は当時の金額で500万円)。試作目標は、従来のジグ中ぐり盤では得ることの出来なかったプラス・マイナス1ミクロンの位置決め精度を数値制御により得ること及び機械本体をそれに最も適した構造とすることであった。研究の当初、我が国では二、三の大学で、この方面の研究が行われ始めていたにすぎなかったが、研究が進むにつれ、急激に学会、業界その他各方面の関心が高まり、その結果、本機は、NC技術発展に大きな功績を残した。昭和34年5月東京国際見本市に出品し、内外の注目の的となった。特にテーブルを送り状態から停止させる動作実演は、停止位置のばらつきがプラス・マイナス0.5ミクロンの範囲以内に入ることを示し、多大な反響を呼んだ。

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工具寿命計算尺

この小さな計算尺に、数年間の膨大な実験データが集約されている。計算尺をデータベースの媒体にしたのは、当時はパソコンが普及していなかったこと、切削速度と工具寿命が両対数グラフ上直線関係が成り立ち、計算尺の利点が生かせることによる。

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一対の人間腕形マニピュレータ

本ロボットの腕は(メラームⅠ)の愛称で呼ばれ、比較的複雑な作業を遠隔自動、又は人間による遠隔操縦で行うことを目的として開発された。昭和49年秋、この複雑な腕2本と力感覚を使った作業例として自動的に大箱を運搬する手法に関する研究内容が国際会議で発表されると、国内外で大きな反響を呼び、国内では新聞、雑誌、テレビ等で数多く取り上げられた。また海外からの見学もきわめて多く、現在見られる高級産業用ロボットの隆盛とロボット研究の進展に大きく貢献した。

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盲導犬ロボット

研究立案当時全国35万人といわれる視覚障害者の自由な単独行動への願望は切実なものであった。盲導犬はそのひとつの有効な手段で、全国で400頭あまりの盲導犬が存在するが、生物としての欠点も持つ。そこで、盲導犬の機能を道案内の服従の機能、障害物への対応である不服従の機能、コミュニケーション機能に大別し、各機能の機械なりの実現を試作ハードウエアをもとに検討した。

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電気自動車

昭和46年から昭和52年にわたり大型プロジェクト電気自動車において研究開発された18台の内の1台である。この研究開発は当時の金額で総額57億円が投入され、自動車メーカーは勿論電気メーカー、電池メーカー、その他国内の関連メーカーの力が結集された。

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電気自動車軽トラック

昭和46年から昭和52年にわたり大型プロジェクト電気自動車において研究開発された18台の内の1台である。この研究開発は当時の金額で総額57億円が投入され、自動車メーカーは勿論電気メーカー、電池メーカー、その他国内の関連メーカーの力が結集された。

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充電器(乗用車EV-2H用)

ハイブリッド電池(空気-亜鉛電池をエネルギー用、高出力鉛電池をパワー用として使用)を搭載したEV-2H電気自動車用に設計された専用充電器でこれらの電池を同時に最適な条件で充電できるとともに、捕機用の電池も充電する機能を持っている。

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水素自動車及びエンジン

水素貯蔵合金を車載し、機械技術研究所開発による水素エンジンにより、北センターで実車試験を行った。水素エンジンの実証として先駆的な研究成果。

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水素用試作エンジン

レシプロエンジンを改良し、水素を燃料としてガソリンエンジンと同等以上の効率、極めてクリーンな排気ガス特性が得られることを実証し、水素自動車による実車試験の基盤となった。

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臨時窒素研究所関係文書

大正から昭和初期に臨時窒素研究所及びその後の東京工業試験所が作成した研究計画書、各種伝票、図面、成果報告書等、約100点。昭和53年頃国会で、東京工業試験所が保管する歴史的に貴重な装置や資料類を筑波へ移転後も保管することが必要ではないかという指摘を受け、当時の工技院石坂院長が保管しますと答弁した。これを受けて装置類は現在の研究機器保存棟に保管されている。今回文書等についても収集整理がなされた。保存対象のアンモニア合成技術は科学史的にも世界に誇れるものである。当時使用した装置類と共に、関係文書も保管することが必要である。

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アンモニア合成装置(東工試法)

この東工試式アンモニア合成法に関する幾多の特許は、昭和肥料(現在の昭和電工)により企業化されたが、当時の外国技術導入の盛んな中で、国内技術の採用は企業として勇気ある決断であったといえよう。同社は、昭和6年日産120トンのアンモニア製造に成功したが、プラントに用いられた装置は、リンデ式窒素製造装置以外は、すべて国産で、臨時窒素研究所で使用した小型装置を参考にして日立製作所(水電解槽)、神戸製作所、石川島造船所(コンプレッサー、循環ポンプ等)などで製作された。しかし、これらの装置の製作については、当時の我が国においては、頼るべき文献としてまとまったものがあるわけでもなく、現在であれば、簡単に入手できる高圧バルブ接手などの小部品まで、町工場と読んでもよい小規模な鉄工場に依頼し、試作を繰り返すといった大変な苦労の末、製作に成功した。

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臨時窒素研究所において開発された、アンモニア、硝酸、メタノール等

これらの標本は臨時窒素研究所において開発された、アンモニア、硝酸、メタノール、尿素等の新合成技術に中間工業化試験によって得られた製品である。当時はわずか10年弱でドイツの技術水準に追いついたことから化学工業界に一大センセーションを巻き起こした。

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圧力計試験機

当時、高圧まで測定可能な分銅式圧力計試験機は、中央度量衡検定所、東京計器製作所、海軍等が所有していたが、いずれも2000気圧までであり、3000気圧まで検定できるものは、当試験機が初めてであった。

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化学天秤

ゲッチンゲン精密天秤製作所は、1929年にザルトリウス社に吸収されたので、その活動期間は、20年であった。したがって、この会社の製品は数少なく、欧米でも貴重品になっている。(ドイツ製)

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ロビボンド比色計および標準色ガラスセット

標準色ガラスの退色もなく、また一枚も欠けることなく今にいたるまでこのように保存されている例はあまり無い。当時の日本では本装置はあまり普及しておらず、主に東京工業試験所の依頼分析業務において油脂および塗料等の色彩測定に威力を発揮し、油脂工業の発展に貢献した。購入した時期および価格の正確な資料は残されていないが、東京工業試験所が大正または昭和初期に屋敷数軒分に匹敵する価格で購入したと言い伝えられている。製作年:大正から昭和初期(英国製)

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化学辞典用本立て

大正期に購入されたウエブスター辞典の付属品。製作年:大正年代

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辻本満丸博士資料

辻本満丸博士は明治34年工業試験所入所以来約40年間水産動物油脂に関する研究に専念し、スクアレンの発見など多くの世界的研究業績を残された。辻本博士は本邦油脂化学の生みの親ともいうべきであり、ここに博士の偉業をしのび、研究資料と実験ノートを展示している。

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繊維工業試験所資料

繊維工業試験所が収集したデザイン・意匠を中心とした資料。

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基準耐光試験機

光源の分光エネルギー分布、光エネルギー量及び温湿度等の雰囲気条件など、各試験機についてかならずしも一定ではない。これらを補完するために、標準青色染料布(ブルースケール)や光度試験紙が用いられているが、これらの標準資料の精度向上や国産化を進めるためには、広く用いられている耐光試験機の基準となりうる高精度の試験機の出現が望まれていた。本装置は昭和42年に試作されたものであり、JISB-7751に規定されている規格を具備していると同時に、放電電流の自動調節、機内温湿度、ブラックパネル温度および照射エネルギー量の波長域別積算記録等を行うことが出来る。試作完了後日本学術振興会第134委員会等による基準耐光試験機研究委員会を発足させ、基準機としての妥当性を検討した結果、JIS-L0824、JIS-L0842に本装置を光度校正の基準として記載した。

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立体系配向装置(三次元織物機)

繊維が、三次元に配列した複合材料は、大きな強度と共にその等方性が得られるなど、優れた性能を有する構造用複合材料として、多くの分野で、開発が期待されていた。当時糸状の強化剤を三次元的に能率良く配列させる方法が無く、そのための機構の創出が大きな課題であった。試作装置は、糸状の組織状況を異にするさまざまな立体的織物を構成する三次元織物製織装置の原型となり、その基本的な構造を生かした数々の改良により、機構が高められ、比強度や衝撃強度が大きく、特異な変形回復機能を有する柔構造複合材料など、新しい材料の開発に寄与した。

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超高速紡糸用巻取装置

合成繊維の溶融紡糸において巻取速度を極度に増大させると行程を必要としない繊維が得られるようになり、これは直接紡糸法と呼ばれる。この方法の基礎技術を確立するとともに、巻取速度の超高度化による製品糸の物性並びに構造の変化を明らかにする目的で、最高速度10,000m/minの超高速の巻取が可能な本装置が試作された。

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活性スラッジ処理装置

活性スラッジ処理装置法は、夾雑物を除いて貯水槽にためた排水を、一定量連続的に曝気槽へ送り、ここで空気を供給しながら排水に含まれる有機物(BOD)を好気性の微生物集団(活性スラッジ)によって分解し、最後に沈殿槽で活性スラッジを沈降させ、清浄な上澄水を処理水として放流するプロセスである。この装置を用いて食品、醸造工場排水、紙・パルプ工場排水、製薬工場排水、石油精製工場排水、石油化学工場排水など各種有機性産業排水の活性スラッジ処理の実用化の道を開き、我が国の水質汚濁防止に大きく貢献した。

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盲人用視覚代行器

「盲人用人工眼の開発に関する研究」において、失明者のための人工眼の開発と弱視者の視機能回復、拡大をはかる訓練プログラム等の開発のために製作された。本装置は、撮像部、信号変換部、ソレノイドバルブ駆動部、視覚ディスプレイ部及び車椅子によって構成されている。本装置により、文字、図形、アルファベット等の判読実験を行い、判読特性を捉えることによって、その後に開発した視覚代行器への先導的役割を果たした。

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地質図印刷のための銅版4枚

この「金沢」図幅発行前後(昭和30年前後)が境となり、今は、銅板彫刻による地質図作成の高度な技術は絶えた。

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測光用標準電球

測光用標準電球は、光の一次標準器(現在は用いられていない)を値付けされ、一次標準器に代わって測光単位を維持してきたものである。光度は、分布温度が2045K、2356K、2859Kの標準電球に体系化され、光束の体系は分布温度2356K、2793Kの標準による。光束標準電球の全光束は、その各方向の光度を光度標準電球と比較して測定し、空間的に積分することによって導かれる。1985年科学万博出展。

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視感用測光器

物理測光器が発達する以前は、測光は専ら肉眼によって行われてきた。標準比視感度は健常眼の平均的な比分光感度として、国際的に協定されたものであるから、視感測光をおこなうには、観測者を選ばなければならない。受光器を用いる物理測光は、受光素子とその出力測定装置の発達によって飛躍的な発展を遂げた。この受光器は、光電感など色硝子フィルターなどを組み合わせて分光感度を調整し、標準比視感度曲線に近似させてある。1985年科学万博出展。

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全真空管式100チャンネルパルス波高分析器

パルス波高分析器は環境放射能測定を始め、広い分野で使用されているが、当時では国産技術は皆無であったのみならず、外国製品としても最も初期のものである。パルス波高分析器は今日ではIC化、LSI化により小型・高性能化されているが、その動作原理は今まで殆ど受け継がれており、第1世代のパルス波高分析器といえる。本装置は、昭和30年代初期の我が国の電子計算機分野では、まだコアメモリーは実用化されるに至っておらず、磁気ドラムや遅延線メモリーが使われていた時代であるが、本装置の記憶部には、初期の頃のコアメモリーが使用されている。メモリー全体のマトリックス構造を眺めることが出来るので、コアメモリーの発達史上からも貴重な装置である。(米国製)

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振動容量型電位計

本装置は、放射能測定用の電離箱等から10-15A程度の極微少電流を測定するためのものであり、当時、電気試験所技官であった田中栄一氏が我が国で初めて試作に成功したものである。本装置は、昭和29年〜30年代前半において放射線計測の研究に活用され、放射線標準の確立に大きく貢献した。

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クロスキャパシタ1号機

本装置は静電容量標準の高精度確立を目的に試作されたもので、昭和42年〜昭和47年まで我が国の静電容量単位及び標準の設定に実用された。クロスキャパシタは、長さより静電容量を高精度で決定できるコンデンサであって、その基礎理論はオーストラリアの、ThompsonとLampardによって与えられたものである。我が国の電気標準確率方式は、昭和52年によりクロスキャパシタとジョセフソン電圧標準を中心にした新しい方式に移行されたが、本装置はその移行のための技術的基盤の1つである高精度クロスキャパシタ及びクロスキャパシタを用いる抵抗絶対測定の研究発展のための基礎となるなど、電気の標準計測技術の飛躍的発展に貢献した。

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人工知能ロボット

当時、ロボットの研究として使用されたものは、現在の工業用ロボットの原型であって、自由度も高々4自由度と低いものであった。本装置は、人間の腕と同じような構造をもった、いわゆる、多間接型マニピュータであり、その自由度も6自由度と高く、従って作業空間中に置かれた物体を任意の方向から接近できる。これにより、本ロボットは、扱うべき対象物の前面などにある障害物等を避けて、巧みに物体のハンドリングを行うことができ、当時としては画期的な装置であった。このため、その後の人工知能研究で開発されたロボットには、本装置の方法を何らかの形で世襲したものが多い。

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カーペンターロボット

このマニピュレータは、人間と同じく腕部に7自由度を持ち、各関節の駆動トルクを計算機の指令で直接制御することができるため、柔軟で滑らかな動作が可能となった。さらに、位置だけでなく力の制御も可能にしたことにより、種々の道具を使った作業を容易に実現できるようになった。

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パーソナルLISPマシン

試作された計算機は、PULCEを用いた汎用パーソナルコンピュータを土台にして、LISP処理に適した機能を追加、拡充したものであり、その基本的な使用は以下のような特徴を持っている。1.マイクロプログラムによって柔軟なハードウェア制御を行う。2.Lisp言語処理の機能的な特色の1つであるポインタ操作に関する処理を独立の専用化したユニットで行う。3.ハードウェアスタックを用いてスタック処理の高速化が図られている。4.高レベルでコンパクトなマクロ命令の設定やデータ表現にタグを付加し、ソフトウェアの負担を軽減している。5.プログラムの移植性を考慮し、Lisp言語の外部仕様は大型プロジェクト「パターン情報処理」で開発されたETL-Lispに準拠している。

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磁気バブルデータベースマシン

磁気バブル記憶素子として用いた世界初の本格的なデータベースマシン。EDCは、データベース操作用のマイクロプロセッサに磁気バブル記憶を統合した「磁気バブルデータモジュール」が並列に接続された構成の並列処理システムである。大型プロジェクト「パターン情報処理システム」のもとで開発された最新のマイクロプロセッサ、マイクロプログラム記憶、磁気バブル記憶を活用している。EDC試作機の内部は3×3の基本単位に分かれており、うち八つが各1MB容量の磁気バブル記憶を装備したデータモジュールである。1980年秋に、我が国で開催された世界コンピュータ会議(IFIP'80)および国際磁気バブル会議(ICMB-4)において、世界最高水準のデータベースマシン試作機として、国内外参加者に強い印象を与えた。

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高度並列演算装置

本装置の核となるのは、同一の演算回路(セル)が16×16の2次元マトリクス状に配列されたセル配列である。各セルは4ビットのレジスタと、こてに付随する論理回路で構成されている。各セルの演算は比較的単純な論理機能に限られているが、周囲の8近傍セルと直接情報の交換が行われるように接続されている。このセル配列が得意とする3×3近傍論理演算を多数段実行することにより、骨格抽出などの基本的図形処理を通常の計算機より格段の速さで実行することができた。画素配列という方式的な特徴に加え、当時大規模計算機システムでしか使用されなかった電流切り替え型集積回路を実験的規模で使用するための実装方式、制御信号の給電方式、演算装置を補助するための記憶装置に磁性線薄膜記憶装置を用いた点など装置的に見ても多くの特徴を有している。

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高度並列演算装置

本機器は従来のフォンノイマン型処理と並列処理向きのデータ駆動型処理とを融合した新しいプロセッサを1チップで実装した世界ではじめての並列計算機である。RISCプロセッサパイプラインと適合する細粒度通信を命令レベルでサポートするとともに、データ駆動計算機の持つデータ待ち合わせ機構やデータ到着によるプログラム起動を高性能かつ簡素化して実装し、パケットスイッチ型ネットワーク機構とともに1チップ化している。このため非常にコンパクトに高並列計算機を実現可能とした。最大性能は1GIPSであり、特に通信を頻繁に行うような整数型ベンチマークで当時のスーパーコンピュータ(CRAY X-MP)の30倍の性能を実証した。

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分子動力学専門計算機

GRAPE型MD専用計算機としては、世界初。なお、後継機種も含めてシリーズとして展示可能。分子動力学専用計算機、MD-GRAPEのプロトタイプである。ラップ配線による試作機(180MFLOPS:浮動小数点演算速度)。 1989年に重力多体問題専用計算機GRAPEが開発されたが、それを分子動力学シミュレーションに応用した第一号機がGRAPE2Aである。本機は、それに若干の改良を加えたものである。ラッピング配線による試作機であるため、動作が不安定であった。しかし、この機種をLSI化した、後継機種ITL-MD-ONEの開発へとつながった。

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分子動力学専用計算機

分子動力学専用計算機、MD-GRAPEシリーズの、初の実用機。LSI化したため安定に動作。6Gflopsの計算速度は、当時最高のC/Pであった。GRAPE2の後継機種である。本機は、多体問題計算機能をLIS化したため、動作が安定し、実用になった。古明地作成の分子シミュレーションソフトPEACHと組み合わせて、高精度な生体分子シミュレーターPEACH-GRAPEシステムを構築した。

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分子動力学専用計算機

ワークステーション内蔵のGRAPE型MD専用計算機としては、初めての実用機。なお、先行機種も含めてシリーズとして展示可能。分子動力学専用計算機、MD-GRAPEシリーズの、ワークステーション内蔵型機種。8Gflopsで、高速で安定な動作を示した。ITL-MD-ONEを、PCIバスを用いて、ワークステーションに直結したもの。この時点で、PEACH-GRAPEシステムは、すでに生体分子シミュレーターとして安定しており、分子計算に利用された。

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多関節指を備えたハンドリングシステム

世界初の多自由度指を備えたロボットハンド。ミッテラン元仏大統領、サッチャー元英国首相などのVIPが見学に訪れた。特に、サッチャー氏はこのロボットと「握手」された。昭和60年科学万博記念茨城科学賞受賞。ロボットの作業能力を高めるためには、腕部の研究だけではなく、器用な物体操作を行うための指の研究が欠かせない。そのため、多関節をもつ複数の指の開発と、その協調動作の研究が行われた。

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大気中走査型トンネル顕微鏡(大気中STM)

1985年に日本で最初に安定してNbSe2およびグラファイト表面の原子像観察ができた装置。NbSe2およびグラファイト表面の原子像観察ミステリーの研究、ナノ構造形成の研究等を行った。産官学(電総研、セイコー電子、東芝、他)連携で開発した装置。この装置を基にセイコー電子工業はSTM装置の製品化を行った。

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超高真空走査型トンネル顕微鏡ユニット

1986年に日本で最初に安定してシリコン表面の原子像観察ができた装置。本装置を用いて、シリコン表面の清浄化プロセス、水素化・酸化プロセスの研究を行った。産官学(電総研、セイコー電子、東芝、他)連携で開発した装置。

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ジョセフソンコンピュータ

ジョセフソン素子を用い高速コンピュータ用集積回路チップの開発を行った。超高速コンピュータを実現するための一つの方法としてジョセフソン素子の超高速スイッチング機能を用いたチップを作製できることを示した。

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ジョセフソン集積回路

ジョセフソン論理ゲートで構成するジョセフソン集積回路。5mm角のシリコンチップ上に300個の4JCゲートを5ミクロンルールの鉛合金プロセスで試作したアレイ構造のジョセフソン8ビット加算機。

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