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情報所有館 : 国立科学博物館 

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大型舶用クランク軸製造技術の開発

船舶の大型化に伴い、ディーゼル機関に用いられるクランク軸も大型化した。クランク軸は運転時に受ける繰り返し曲げ及びねじり応力に対する疲労強度が要求される船舶の重要部品である。一体形(鍛造)組立型(鍛造または鋳造)があり、組立型はピン径900mmに達する大型のものがある。高品質のクランク軸を製造するため製鋼、造塊、鍛造、鋳造技術が開発された。神戸製鋼所の大型クランク軸のシェアは世界の約30%(1968年)である。


大型500t タービンロータ製造技術の開発

火力発電および原子力発電は大容量化し、使用されるロータシャフトも大型化している。神戸製鋼所ではこの要求に応じるため製造設備の大型化を進めるとともに、製造技術の改善に取り組み、500トン鋼塊から、8000トンプレスにより、最大胴径2600mm、1300MWのロータシャフトを製造した。


高低圧一体型ロータ用鋼の開発

発電プラントの小型化と構造の簡略化の為に、中小型蒸気タービンでは高圧部と低圧部を一体化した単体室構造が採用されることがある。また、ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせたコンバインドサイクルの蒸気タービンは単室構造が採用されることが多い。高低圧一体ローターは低圧部には靭性、高圧部にはクリープ強度が要求される。1993年には、機械的性質に優れた2CrMoV鋼を開発し、発電の効率化に寄与した。


超々臨界圧タービンロータ用鋼の開発

地球環境問題の観点から、火力発電においては蒸気温度を高温高圧化し、発電量あたりのCO2の排出量を削減する方向にあるStep Iの蒸気温度593℃の超々臨界圧(VSC)発電プラント用12Cr-1Mo鋼を、600℃用にESR溶解12Cr-1.8W鋼を開発した。694℃用には改良A286合金を開発した。


500tインゴット用真空鋳造設備の開発(国内最大規模)

大型鋼塊のなかでも最高級の品質が要求されるタービンロータシャフト用の鋼塊には真空鋳造法が採用されている。神戸製鋼所高砂工場では1958年(昭和33)に100トンの真空鋳造の操業が始まった。1977年(昭和52)頃から、溶湯の合わせ湯で最大500トンの真空鋳造が行われ、現在も操業されている。日本で最大規模の設備の1つである。


国内最大規模のエレクトロスラグメルティング設備の設置(ESR)

本方法は通常の方法で溶解した鋼塊を一方の電極として、その間に精練作用を有するスラグを置いて通電し鋼塊を再溶解する。偏析が少なく非金属介在物が少ないという特徴がある。代表的な用途として12Cr鋼のタービンロータの製造がある。神戸製鋼所高砂製作所では、1968年(昭和43)には最大10トンのESRに、1972年(昭和57)には最大74トン(直径1750mm)ができるようになった。日本で最大規模の設備の1つである。


低温圧延型低硫黄60キロ鋼の製造技術の開発

従来、焼入れー焼もどし(調質)処理で製造されていた60キロ級高張力鋼を、DMコンバーターによる脱硫処理を行ったDMS鋼に低温特殊圧延を行うことによって、高切欠靱性の60キロ級高張力鋼の圧延のまま(非調質)での製造を、1960年代に国内で初めて可能とした。


高マンガン非磁性鋼の開発

核融合装置部材やリニアモーターカー用部材等に用いられる非磁性鋼板は高い強度と低い透磁率を有し、かつ経済性を要求されるため、従来のNi-Cr系オーステナイト鋼では不十分である。これらの特性を満足する耐力30kgf/mm2級高Mn非金磁性鋼板を国内で最初に開発・量産した。


制振鋼板(ダンプレー)の開発

産業公害に対する公害対策のうち、振動・騒音は最も対策の遅れている分野であった。従来は騒音を防音カバーで閉じ込める方法が多用されていたが、「騒音を出さない機器を開発する」方向へと対策の考え方が移行してきており、その有効な手段として「制振」が注目されている。制振鋼板「ダンプレー」は2枚の鋼板の間に粘弾性高分子樹脂を挿入するもので、加工性と振動減衰性能を併せ持つ複合鋼板であり、他社に先駆けて製品化した。


業界初の純国産機械によるタンデム式冷間圧延機の開発

1963年当時、薄板冷間圧延設備として可逆式圧延機が未だ多く用いられ、大量生産に対するタンデム圧延機は、最高の技術を必要とされるため、すべて外国製が輸入されていた。本設備は、我が国鉄鋼業界初の純国産機械を採用した4スタンド圧延機である。その後、逐次、国産化が進められ、高速度化、高精度化、連続化等で技術的に先進国を追い抜く駆動力を与えた。


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