「国立科学博物館」 に対する検索結果 : 15472

情報所有館 : 国立科学博物館 

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セラミック発振子

(1)セラミック発振子は,発振子として開発したものでなく,セラミックフィルタが偶然に発振素子として使用されたことから,新しい用途を知って製品化した。民生機器などのマイクロコンピュータ(マイコン)搭載機器の低価格化,小型化,軽量化,性能の安定化,無調整化に貢献した。*セラミックフィルタが発振しないという不良クレームから,発振素子の使い方があることを知り,発振子に適した製品を開発して多くの製品の品揃えをした。(2)セラミック発振子は,マイコンなどの基準発振素子として使われている。*テレビ,エアコン,洗濯機,ミシン,電子レンジなどにマイコンの応用が拡大し,これら機器のマイコンには必ずクロック基準発振子が必要である。いままでは水晶やCR,LC発振器が使われていた。*セラミック発振子は,いままでの発振素子と比べて小型,軽量で安価であり,広い温度範囲で発振周波数の安定度が高い,各種ICの組み合わせて発振回路の無調整化ができる,といった特徴があり,マイコン搭載機器の拡大といままでの発振素子からの切り換えにより、急速に成長した。(注釈)型式名はCSA4.00MGを代表品名として表記。


マイクロ波誘電体フィルタ

(1)マイクロ波誘電体フィルタの製品化を世界初で実現した。*1977年 米国800MHz帯AMPS(Advanced Mobile Phone Service)用1/4波長誘電体同軸共振器を使ったマイクロ波フィルタを製品化。*1978年 400MHz帯新幹線列車電話用1/2波長誘電体同軸共振器を使ったマイクロ波フィルタを製品化。*1978年 NTT自動車電話用1/4波長誘電体同軸共振器を使ったマイクロ波フィルタを製品化。*1981年 米国800MHz帯AMPS用アンテナ共用器の世界標準モデルを製品化。*1981年 国内パーソナル無線用1/4波長一体成形誘電体同軸共振器を使ったマイクロ波フィルタを製品化。(2)1977年オタワで開催されたマイクロ波国際シンポジウムでマイクロ波同軸誘電体フィルタとしては世界初の発表をした。(3)このマイクロ波誘電体フィルタは、従来のヘリカル型や空洞型フィルタと比べて特性を劣化させることなく、小型、軽量、温度特性良好、振動衝撃等の試験に強い、低価格、量産性良好などの特長がある。(注釈)型式名はDFC306R9P080ABを代表品名として表記。


表面波フィルタ(SAWフィルタ)

(1)圧電材料として酸化亜鉛薄膜を用いた初めての、民生用で高周波用弾性表面波フィルタを製品化した。(2)その後、樹脂モールドのSIP(Single In-line Package)化をはかり、自動実装、省スペース化が可能となった。(1994年度 大河内賞受賞)。(注釈)型式名はSAF58MAを代表品名として表記。


ランジュバン型圧電振動子

(1)第2次世界大戦中に、日本、米国、ソ連で同時に発見された新しい強誘電体セラミックスの圧電特性を利用して、魚群探知用ランジュバン型振動子の製品化に、日本で初めて成功した。*戦後の食料難の対策として、水産資源の確保が急がれ、水産庁が中心となり魚群探知機の開発が進められていた。これまでのニッケル磁歪振動子より安価な振動子として、チタン酸バリウムを使った振動子を製品化した。*ニッケル磁歪振動子が20KHzの周波数であり、チタン酸バリウム単板での周波数が200KHz前後と高くなるので、圧電振動素子を2枚の鋼鉄板の間にサンドイッチ状に挟み込んだ「ランジュバン型構造」を採用して、周波数を低くした。(2)ランジュバン型振動子を使った魚群探知機は、日本無線、産業科学研究所と村田製作所により、世界初の実用化確認の海上実験が1951年に、沼津沖で行われ、成功した。*チタン酸バリウムの圧電特性の応用による振動子の実用化が、その後のセラミックフィルタ、圧電式ライタ、圧電式ブザー、圧電式ジャイロへの展開に貢献した。(注釈)型式名は1SD-60-50を代表品名として表記。


2次電子増倍管

(1)2次電子増倍管は、センサと増幅機能を併せ持ったユニークな電子部品である。セラミックを使っての2次電子増倍管の製品化は世界初である。*セラミックチューブをコイル状にし、一方の端をラッパ状にした高抵抗の半導体セラミックからできている。*両端に2~3kVの電圧をかけた状態で、入口のラッパ部に電子やイオンを飛び込ませてチューブ内のセラミック表面にぶつけると、2次電子が飛び出る。この飛び出た電子は加えられている電圧によって加速されて、チューブ内に吸い込まれ、チューブの内壁にぶつかり、また2次電子を放出する。この繰り返しにより、最終的に2次電子が10の8乗倍に増加する。*2次電子増倍管は、微弱なイオンや電子を検知する装置などに利用されている。(2)これまでの2次電子増倍管は、合金やガラスパイプを利用して作られていたが、構造が複雑であったり、性能に限界があったり、価格が高いなどの難点があった。これをチタン酸バリウム磁器を使って製品化した。(注釈)型式名はEMV-6081Bを代表品名として表記。


「配電盤用計器」(MO,MCなど)

「配電盤用計器」(MO、MCなど)。始めに国産化されたもっとも基本的な電気計器。1918年より作られた。径7cmより20cmまで作られた。写真は1920年製 


「精密級計器」(MPS,SPCなど)

「精密級計器」(MPS,SPCなど)。大学,研究所などで最も良く使われた実験用の精密計器である。細い指針,ミラースケールが採用されている。スケール長110mm,精度0.5%である。当初は木製の箱でその後ベークライト製となった。17×17×8cm,1917年より製造


「標準用計器」(DLS,MLS)

「標準用計器」(DLS、MLS)。大学,企業などで二次標準器として使われた計器である。スケール長330mm,精度0.2%で,指針のふれる電気計器としては最も大型である。一台一台手作りで,目盛りも手書きであった。1920年から作られ,最終製品は1981年である。39×39cm(13kg)


「分割器」

「分割器」電気計器の目盛りを手書きするジグ。熟練工の技能に頼る時代のものであるが,生産用の道具が残されているのは珍しい。初めはすべての計器目盛りは手書きであったが,最後には標準計器のみとなった。55×44×6cm,製造時期不明


「電磁オシログラフ」(N-3)

「電磁オシログラフ」(N-3)。ブラウン管が実用化される以前の電気波形観測,記録機器である。1924年開発,1935年頃の製品を完全修復。電気技術者ばかりでなく機械技術者によっても,定常波形,過渡現象の観測,波形解析器として広く使われた。信号検出部はミラーガルバノメータで白熱電球を光源に,記録には写真の印画紙を使用した。研究用のものはN-6,6チャンネルまであった。120(W)×20(D)×35(H)cm


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