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情報所有館 : 国立科学博物館 

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スパッタリングによるタンタル薄膜抵抗器

(1)スパッタリング実用化の先駆的存在。・新技術開発事業団の補助を得て高度な真空技術を要するスパッタリングによる着膜を行った。この頃を境に着膜技術が蒸着からスパッタに移行してきた。(2)タンタルの実用化。・タンタル(Ta)は物理的,化学的に最も安定な金属とされているが,これを抵抗器として,さらには高周波回路用部品として最初に実用化した。


厚膜混成集積回路技術

(1)モノリシックICの補完的存在として,厚膜ハイブリッドIC(混成集積回路)を開発,商品化した。・セラミック基板に抵抗や導体を印刷し,小型部品を取り付けて回路を作る技術。・小ロット生産でも対応できて,しかも従来の回路に比べて大幅に小型化した信 頼性ある回路ができた。(2)全IC化回路のパワー段に使用。・オールトランジスタに続いてオールICのステレオ等が市場の目玉となった。・内部はモノリシックICとハイブリッドICの混合であった。・それでも接続点が少なく,シンプルな回路構成でセットメーカにとっても品質向上に格段の進歩をもたらし,ベストセラーとなった。


高電圧用の可変抵抗器「VH30型」

(1)10MΩ以上の高抵抗値で,高電圧をコントロールする抵抗器。・カラーテレビなどのフォーカス電圧調整に採用された(当時のカラーテレビのほとんどに採用された)。(2)抵抗体としてセラミックベース,メタルグレーズ抵抗体を採用した。・傷付きやすいメタルグレースの表面を守るため,カーボン接点を用いた。・さらに,防塵構造を採用し,ホコリなどによる事故を防いだ。・従来は,フェノール積層板をベースとして,レジンカーボン系材料を抵抗体としていた。この抵抗器は,不燃性,抵抗値安定性に問題があった。


Vzタイプ半固定抵抗器

(1)セラミックをベースに安定なカーボン抵抗体。・半固定抵抗器はフェノール基板をベースとしたカーボン抵抗体のものと,セラミックをベースとしたメタルグレーズ抵抗体の2種類がある。・価格などの制約から民生用にはセラミックタイプは使いにくかった。・本製品は安定なカーボン系材料で,セラミック型でも使いやすいレベルを実現し,テレビ等に大きな市場を得た。(2)ハンダの温度にも耐えるカーボン抵抗膜。・レジンカーボン抵抗材料については世界をリードしている当社が誇る材料の一つであり,ハンダ付けの温度でも抵抗値変化は少なく,回転寿命ではメタルグーズをはるかに上回っている。


CRT用電子銃のフォーカスコントロールブロック

(1)フォーカス回路のコンパクト化。・フライバックトランスと一体化してフォーカス電圧をコントロール部分は高電圧が印加されることから,大きな抵抗器と大きな可変抵抗器で構成され,小型化の大勢の中で扱いの面倒なものとなっていた。・それを1枚のセラミックで構成することで,コンパクト化が図られた。(2)安全,信頼性の向上。・高電圧印加に対する安全設計,ゴミ等による沿面放電防止,厳しい環境テストにも安全な機構設計等によりコンパクト化と信頼性向上という一見相反する要求に応えた。・この点でアジアなど開発途上国の追随を許さない。


金属皮膜抵抗器「ER」の信頼度確立

世界一安定な抵抗器を目指して。・日本の電子部品はすでに民生用では世界を制していたが,軍用等信頼性を徹底的に追及する分野については市場が小さいことからあまり力が入っていなかった。・この抵抗器は防衛庁の要請に抵抗器のトップメーカとして意地で応えたものである。宇宙産業を支える。・日本の人工衛星等にNASDA(宇宙開発事業団)の認定も得て応用されており,厳しい条件をクリアして宇宙開発の縁の下の力持ちとなっている。


チップ抵抗器

(1)軽薄短小化のキメ手の部品。・ICが高集積化するのに対し,周辺部品の組立時の投影面積の大きさを縮小しなければICの進化も意味のないものとなるおそれがあった。・この要請に応えて最も数の多い部品である抵抗器とコンデンサからリードレス化が始まった。(2)はんだ特性と信頼性がポイント。・小面積に多数の部品を詰め込むことから,はんだ不良や部品の不良が1個でもあると回路全体が不良となり,修理も非常に難しくなった。・このため部品不良の低下と実装技術とはんだ技術の向上が必要であった。(3)当社のチップ抵抗器は端子部に低温硬化のレジン系材料(特許)を用いたことから、ガラス系材料に含まれる鉛を削減し、更に抵抗値の精度を高くすることが可能となっている。


トーンスイッチ

(1)電気回路の接触片と機械的な感触機構を兼ねた構造で,コストの低減と剛性をもたせたトーンスイッチ。(2)中心の多角形接触片の形状を選択することで,音質の切り換え段数を決定できる構造である。・少ない部品でバリエーションをもたせることができる。(3)「トーンスイッチ」は当時のボリュームより安価にできた。


ラグ板

(1)端子加締(かし)め部分を四角なハトメ加締め構造とし,端子のゆるみを防止する。・この構造のため端子の固定がしっかりしていた。(2)標準ピッチを採用し,基本的な部品を共通にして合理化を図った。・生産性の向上や標準化が推進できた。(3)防湿処理を施し,経時的な絶縁抵抗の劣化を防止した。


ミニチュアプラグ・ジャック

(1)ジヤックは奥行きを極力短くし,取り付けネジ部は極力長くした。・当時はあまり採用されていなかったミリ系細目ネジを採用し,ナットとの有効かみ合い山数を多くした。・実装し易く,機器への取り付けを確実にした。・小形である。(2)接触片や絶縁板をフレームの片側に配して,組み立てを容易にした。・生産が高い。(3)バネ接触片の材料やメッキを,ジヤック用として適正化を図った。・実用域での信頼性がそれまでのものに比較すると非常に高かった。・当時,ラジオ受信機の輸出検査で音が出ない不良が40%という製品があったと聞いた。このことが,このジヤックの開発の発端となった。


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