「佐賀県立九州陶磁文化館」 に対する検索結果 : 316

情報所有館 : 佐賀県立九州陶磁文化館 

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染付鶏花蝶文水注

ハッチャー・ジャンクと呼ばれる南シナ海発見の沈没船から引揚げられた多数の中国磁器の中に類似の器形・文様が見出せ る。この引揚品の中に崇禎16年(1643)と推測できる紀年銘磁器があり、崇禎頃の輸出磁器とみられる。17世紀後半に有田が輸出用手付水注を作るが、 その際に、こうした中国磁器を手本とした。主文はバラに蝶・寿石・竹・菊・鶏・粟を胴部に描き、頸部に梅・蘭・椿・竹の折枝を染付している。 :中国・景徳鎮窯 / 1640年代頃


色絵龍鳳文輪花皿

厚手でしっかりとした作りの皿で、龍と鳳凰、牡丹、散らした丸文が濃厚な色彩で描かれ、絵具の色調から、幕末期の製品と 考えられている。高台畳付に四角い凹みをつくり、その中に染付の「酒柿(さかがき)」という銘が入れられているが、酒井田邸の表採品や、酒井田家が参加し ていたと考えられる南川原窯ノ辻窯から同じ銘をもつ同種の皿の高台部分が出土している。このような「酒柿」銘をもつ製品は、ほかに染付の角皿などが知られ ている。(公文信男氏寄贈) :肥前・有田 南川原山 / 1810~60年代


白地象嵌花文瓶

陶土に白い精土を用いるか、もしくは陶胎の全面を白化粧でおおい磁器を模したやきもの「白薩摩」は、薩摩領内各地の陶器 窯で作られた。竪野窯のこの徳利は、素地自体が白く、スタンプ印刻文と掻き落しの線刻文を施したあと、彫り痕に黒色の粘土をすり込み表面をぬぐう象嵌技法 が効果的である。薄い透明釉をかけて焼かれた器表面はなめらかである。 :薩摩・竪野窯 / 17世紀後半~18世紀


色絵桜樹文皿

桜花はすべての線書きで表現され、線書きのみの赤が軽快さを生み、花の数が艶やかさを醸し出している。画面に桜樹をめぐ らすこの構図は、鍋島の図案帳に同種のものがある。樹根の表現にも特徴があり、この種の表現は梅樹の場合も用いられている。裏は三方に七宝結び文を配し、 高台には櫛目文を描く。七宝文は、六つ玉からなり、中心部の四つは重なりあうタイプである。 :肥前・鍋島藩窯 / 1700~20年代


白釉藍彩唐人文柑子口瓶

17世紀のヨーロッパでは磁器が生産できなかったことから、錫釉による白い陶器で東洋からの磁器を模倣した。この作は中 国・景徳鎮窯の染付柑子口瓶を写したと考えられる。デルフト陶器に特有の水色に発色する釉薬に青料で山水と唐人を描く。青料は細かい水玉状に白く弾かれた ように発色しており、これもデルフト陶器によくみられる特徴である。高台内に「ニ」としるされているが、おそらく窯の印であろう。 :オランダ・デルフト窯 / 17世紀後半(1660~70年代)


色絵ケンタウロス文皿

ギリシア神話に登場する半人半馬の怪物ケンタウロスを描いている。ヨーロッパからの注文品として作られたものであろう。 赤による線描きが細く、丁寧な絵付である。皿の内側面には獅子・虎・猪・馬・首輪をつけた洋犬などの獣類が描かれ、唐花唐草文の中に見え隠れするかのよう な描き方がされている。裏面には四方に上絵付の赤・金で菊・牡丹の折枝文が描かれ、高台内は一重圏線がめぐらされ、ハリ目跡が4個残る。 :肥前・有田 / 1700~30年代


色絵花鳥文皿

余白を生かした緊張感のある構図である。線書きは、梅の花と鳥の胴部を除けば、すべて上絵の黒による。その黒い輪郭線の 内側に緑と青と黄色をのせてゆくが、梅の幹は青で梢は緑というように、細やかな配慮がなされている。また花弁の一部に金彩が用いられ、赤い花とのバランス を保ちながら、華やかさを加えている。裏面は無文であり、高台内には6個のハリ支え跡がある。 :肥前・有田 南川原山 / 1670~90年代


白釉藍彩花盆文髭皿

上部に穴が二つあけられ、下部は半円状に口縁部を切っている。この器形はヨーロッパで髭を剃る時に用いられることから髭 皿と呼ばれる。髭皿は有田で輸出用に作られた。この作品は18世紀前半に作られた有田の製品をデルフト陶器で写したもの。口縁部には有田でよく用いられた 粟鶉文や菊唐草文が表されている。むらのある錫釉には貫入がはいり、素地が見えている部分がある。裏には梅の折り枝文が二方に施される。 :オランダ・デルフト窯 / 18世紀前半(1700~40年代)


色絵金彩鳳凰文瓶

精選された淡黄色の陶胎に金彩を施した薩摩焼は、「白薩摩金襴手(しろさつまきんらんで)」と呼ばれて幕末から明治 (19世紀)にかけて好評を博し、ヨーロッパへも盛んに輸出された。透明釉をかけた素地に、多彩な上絵で鳳凰文を描き、さらに金彩で文様の輪郭線をとり、 豪華な一対の瓶を作りだしている。高台内には桜花印と濃紫の上絵具で「磯焼」の銘が入る。島津藩の庇護を離れて独立した、仙巌窯の意欲あふれる名品であ る。 :薩摩・磯仙巌焼 / 19世紀末


色絵松竹梅文鮑形皿

型打成形により鮑形にかたどった皿。器壁は厚手である。見込中央の扇面は画面左端が切れた状態に表し、なかに松竹梅を描 いている。その扇面と重なり、一部が見えるかのように牡丹を表す。鮑形のへりに沿って赤地の桜花流水文があしらわれ、扇形と鮑形をひとつのまとまりに締め ている。裏面は葵の葉を配した唐草文で埋めている。高台内には二重圏線をめぐらし、中央にいわゆる渦福銘を入れる。ハリ目跡が4個残る。 :肥前・有田 / 1690~1730年代


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