「佐賀県立九州陶磁文化館」 に対する検索結果 : 316

情報所有館 : 佐賀県立九州陶磁文化館 

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染付椿鳥文大皿

網田焼(宇土市網田)は、肥後藩が幕府献上の磁器生産をはかり、肥前国中尾山(長崎県波佐見町)の陶工を招いて寛政5年 (1793)頃に開窯し、大正8年(1919)まで上質な磁器を焼いた。口縁部が垂直に立ち上がった大皿には、鮮明な呉須の青で尾の長い花喰い鳥が描かれ ている。高台内には染付銘(宇土郡網田山)と記し、ハリ目跡が6個残る。 :肥後・網田窯 / 18世紀末~19世紀前半


色絵菊蝶文台付皿

染付で裏文様や圏線を施した素地に、赤・緑・黄などの色絵具で内面に菊蝶文を描いた台付皿。托台のように見込中央を深く 凹ませ、そこに鋸歯状の蓮弁文をめぐらす。台の成形は1640~50年代以降の特徴を示しており、1660年代以降の貼り付けて台を作るのとは異なる。台 の1ヶ所を切り欠いているが、高台に切欠きを作る例も初期伊万里の時代にみられる。外側面には独特の牡丹唐草文を描き、台部には蓮弁文と草文を描く。 :肥前・有田 / 1640~50年代


陶胎染付山水文水指

陶胎染付はわが国の茶の世界の需要からか、1650~60年代頃、茶碗や水指にこの方法を駆使したものが有田で現われ る。寛文2年(1662)銘の小香炉が伝世するが、如意雲文を描く点でも本例と共通する。小香炉には「大樽山」という有田の窯場の一つの名も記されてい る。本例は高台内の釉を蛇ノ目状に剥ぎ、そこにチャツと呼ぶ皿形の耐火粘土製道具を当てて窯詰めした跡がみられる。この方法は17世紀後半の青磁の皿・鉢 が主に行った。 :肥前・有田 / 1650~60年代


色絵薄瑠璃唐花文皿

伊万里市大川内山の日峰社下窯跡から同じ染付文様をもつ陶片が出土し、この作品が色鍋島の初期的な特徴を示していると考 えられるようになった。染付で唐花を描き、薄瑠璃を背景にかけている。さらに緑と黄の上絵付がなされている。裏面には三方に唐花唐草文が配されているが、 表から薄瑠璃が流れ、三方文の一つを覆っている。色絵の輪郭を染付線で表すが、盛期の鍋島のに比べて太く明瞭である。 :肥前・鍋島藩窯 日峰社下窯 / 1660~80年代


鉄絵芦文大皿(絵唐津)

皿の口縁部4ヶ所に格子目文と波文を描いて天地をおさえ、皿の見込全体を画布に見立て、穂を垂らしたイネ科の植物を描い ている。口縁部と見込の境には段を有している。鉄絵の上から透明の釉薬が施されるが、裏面は中位から高台にかけて露胎であり、この部分は暗褐色を呈してい る。比較的に高台は低く、高台内は削りこんで兜巾(ときん)を残す。焼成は甘く、胎土には細かい砂粒を含んでいる。 :肥前 / 1590~1610年代


櫛刷毛目文大皿(二彩手)

内面全体に白化粧を施した後、刷毛で中心部に星形の文様、その外側に2種類の波状の文様、口縁部には細かい格子目状の文 様を描いている。その後、内面に褐釉と緑釉を向かい合うようにかけている。これらの文様は皿の内面に生命感を与えているようである。口縁部外面は白化粧に よる刷毛目を施す。外面下半と高台は露胎で赤褐色を呈している。外面には墨書で「吉右エ門」、高台内は墨書で「百」と記されている。 :肥前 / 17世紀中葉~後半


染付牛人物文水指

丸味をもった胴部に染付で山水画を描いた水指である。山水画は、器面に連続して描かれており、水牛の手綱をとる人物や滝 の水を汲む人物の背景には松・家屋・竹などが見える。また、遠景に旗や鳥の群れを描いている。絵巻風であり器面全体に動きが感じられる。透明釉は白味を帯 び、外面は高台畳付を除き全面に施釉されている。高台内には手跡が残っている。蓋受部および内面は露胎であり、本来共蓋があったものと思われる。 :肥前・有田 / 1610~30年代


染付梅竹霊芝文大皿

中国・景徳鎮窯は明清の王朝交替に伴う内乱で、一時期生産も海外輸出も停滞したが、統一を果たすと1684年に展海令を 公布して輸出を再開する。この染付大皿はこの時期に作られたとみられ、幅の広い折縁をもつ。内面いっぱいに枝を広げた梅樹、そして岩に竹や霊芝(きのこの 一種)を描き込む。外側面は無文であるが高台内には二重圏線を染付する。 :中国・景徳鎮窯 / 17世紀後半~18世紀初


染付松竹梅文扇面形向付(古染付)

いわゆる古染付であり、わが国の茶人が好んで注文したものと考えられている。比較的厚手に作られ、底面には三足がつけら れている。半開きの扇面形に成形され、扇面部分には松竹梅文を配し、扇の要や骨も染付で表す。美濃焼の織部と器形・装飾などに共通点があり、関わりの深さ が指摘されている。また肥前の初期伊万里様式への影響も強い。 :中国・景徳鎮窯 / 1620~30年代


灰釉鉄釉振掛茶碗

内外面で釉薬をかけ分けた筒型の茶碗である。口縁部は鉄釉を施し、内面は見込まで白濁した釉薬を施している。外面は体部 下位と高台外側面に白濁した釉薬を施す。胴部は、赤褐色の露胎の上に、意図的に白濁した釉薬と茶褐色の釉薬を交互に振りかけている。高台内は部分的に白濁 した釉薬がみられるが、露胎となっており、篦削りの痕が残っている。斬新な意匠を持つ茶碗である。 :肥前 / 1600~30年代


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