「佐賀県立九州陶磁文化館」 に対する検索結果 : 316

情報所有館 : 佐賀県立九州陶磁文化館 

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色絵更紗文香炉

2面に窓を設け、なかに赤い雲文を描く。雲文の線は細く、また赤の色が濃い。口部には雷文がめぐる。窓絵の背景には、七 宝繋文が地文として描かれている。七宝繋文は染付で線書きされ、そのうえから黄と緑が施されている。器壁は比較的厚く作られている。三足は畳付まで施釉さ れているため、底部の低く削り出した台部で支えて焼成されている。 :肥前・鍋島藩窯 / 1690~1720年代


刷毛地瓜文瓜形皿

皿の形が瓜に見立てられており、さらに瓜の文様が見込に描かれている。器の内外に渦状の刷毛目文が白化粧土で施されてい る。皿の口部には褐色の素地がみえる。瓜の縦すじは鉄絵具で描かれている。見込の瓜文は白い化粧土で彩色され、葉には銅緑釉が施されている。褐色の素地に 渦状の刷毛目、縦すじの太い枠どり、さらに多彩な瓜文が加わり複雑な装飾効果をあげている。 :肥前・・現川窯 / 1690~1740年代


銹瑠璃釉菊蝶簪形熨押

菊花に大小の蝶がとまり、全体として簪の形を模した熨押えである。菊の花弁は細かな彫刻で表され、わずかに淡黄緑色が かった透明釉がかけられている。蝶は菊花の上に貼り付けられ、褐釉および褐釉に呉須を加えたような暗灰色の釉で彩色される。蝶の触角も精巧に作られ、釉を 変えて透明釉が施されている。透明釉・瑠璃釉・褐釉の3色による釉彩は三川内焼には多いが、これほど精巧な作りの物は稀である。(竹田恒夫氏寄贈) :肥前・三川内窯 / 19世紀前半


染付唐子人形

唐子が遊ぶ姿を表した2体の人形。髪型や服装からして中国の子供の特徴がよく表現されている。なかは空洞ではないため、 型押し成形ではなく、手びねりによる。文様は染付で描かれているが、髪や目隠しの部分は透明釉をかけずに黒く仕上げている。唐子の歯の部分も無釉であり、 表現上の細かな配慮がなされている。(竹田恒夫氏寄贈) :肥前・三川内窯 / 19世紀


鉄絵草文片口鉢(絵唐津)

片口は注ぎ口をもった鉢である。胴部には、一方に唐草文、他方に笹とみられる植物を描き、透明の釉薬を施す。器表には細 かい貫入がみられ、内面には大きな鉄斑がみられる。唐草文の蔓と葉は、伊万里市の市ノ瀬高麗神窯跡出土の陶片などに類例がみられる。胴部下位は外側に張り だしており、類例の少ない形態である。高台およびその周辺は露胎である。鉄絵の文様と背景の貫入がうまく調和している。(竹田恒夫氏寄贈) :肥前 / 1590~1610年代


黒釉素麺手茶碗

口縁部は外側に反り、端部は、丸味をもっている。高台は高く、露胎になっており、高台内は篦削りの痕が残っている。内面 及び外面下位まで鉄釉を施した後に、体部に白釉の盛り上がった線で連続したエル字状の文様を描き、瀟洒な作品に仕上げている。この技法はイッチンとも呼ば れているが、語源は明らかでない。このような技法を使った類例が、武雄市黒牟田窯跡出土品にみられる。(竹田恒夫氏寄贈) :肥前 / 1600~40年代


打刷毛目藤文角切皿

轆轤で成形した丸皿を、生乾きの時に型に合わせて角切の角皿にしている。全体に薄作りであり、形態や高台の削りは、磁器 製品の影響と考えられる。皿の片身には、打ち刷毛目の技法で白い化粧土の連続文様を施す。対面には藤花文が描かれている。藤は線書きを鉄絵具で行ない、葉 には銅緑釉、藤花には化粧土の白が施されている。裏面には全体に刷毛目文がある。(竹田恒夫氏寄贈) :肥前・現川窯 / 1690~1740年代


灰釉藁灰流猪口付輪花皿

口縁部を外から篦で押さえて輪花形に作り、薄く灰釉をかけた上に濃い藁灰釉を流し、黄褐色の地に踊る軽妙な白を一種の文 様とする。刺身皿としたものか、器に花形の猪口に茎か切り株のようなものを貼り付けており、盆石の風情をかもしだす。胎土はきめ細かな赤褐色で、平底の底 部は無釉であり、大きな「の」字状の彫りが見られる。(笹倉一男氏寄贈) :肥後・小代窯 / 19世紀


象嵌花唐草文大皿(三島手)

大皿の内面を同心円状に5段に区画し、蓮弁文・唐草文・よろけ縞文・襷文・花文を押印し、その上から白化粧をし、余分な 化粧土をふきとり、透明釉を施している。この技法を利用した製品は、武雄市の唐津系窯跡などから出土している。見込には砂目跡が8ヶ所に残り、製品を砂・ 胎土目積みによって重ね積みしたことがわかる。外面中位から底部まで鉄漿を塗布するが、畳付は露胎である。 :肥前 / 17世紀後半


染付竹虎文輪花皿

轆轤による成形の後、型にかぶせて口縁部を捻輪花にしており、口縁部内面には布目跡が残っている。口縁端部には鉄銹を施 す。見込には竹林から睨みをきかす1頭の虎を描いている。このような意匠を持つ中皿の類例は多い。口縁部外面の1ヶ所には蔓草が描かれ、高台外側に圏線を 引く。高台内には圏線と二重方形枠内に「福」字銘を書いている。また、高台は断面鋭角の三角形で内傾し、高台内にはハリ目跡が3ヶ所に残っている。 :肥前・有田 / 1650~60年代


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