「電気の史料館(休館中)」 に対する検索結果 : 300

情報所有館 : 電気の史料館(休館中) 

前の10件 (181-190/300)    次の10件

碍子型油遮断器 遮断部構造

・油遮断器は、絶縁油を用いて遮断時の消弧を行う遮断器の総称で、さまざまな種類がある。1900年代に開発され、空気遮断器にその座を譲るまでさまざまな改良が加えられてきた。碍子型遮断器の名称は、油の量を少なくするために碍子で対地絶縁を行ったことに由来している。展示史料は、3相分が一体的に構成されていて、直立した各碍子の中に各相の遮断部が入っている。下部には、作動用の圧縮空気タンクがあり、圧縮空気は別置きのコンプレッサーから供給される。


72kV 空気遮断器

・空気遮断器は、圧縮空気を吹きつけて遮断時の消孤を行うもので、それまでの油入遮断器の問題点であった可燃性を解決し、1940年代から使われ始めた。不燃であるばかりか、よりすぐれた遮断特性をもっていたので、次第に抽入遮断器と置き変わっていった。この空気遮断器は、1954年に画期的な空気遮断器を開発したスイスのBrown Boveri社の技術を導入して、国産化したものである。幾つかの遮断部を直列に接続する多重遮断方式を採用していて、経済性と信頼性に優れたブロックシステムの元祖となったものである。空気遮断器を開発したヨーロッパでは予想していなかった塩害等の問題が日本では発生し、その解決の後、高電圧・大容量化が進められていった。しかし、1960年代後半に小型高性能のSF6ガス遮断器が開発されたことから、空気遮断器の需要は減り、1986年に製造が中止された。 ・空気圧:15kg/cm2 ・定格電圧:72kV(36kV遮断部を2個直列接続)


西堀変電所(埼玉県) 72kV ガス絶縁開閉装置(GIS:Gas Insulated Switchgear)

・高度成長期に入り電力需要が増大したが、都市部に新たな変電所用地を確保することが難しく、縮小形変電所の実用化が望まれた。そこで開発されたのが、絶縁性とアーク消去性に優れたSF6ガスを絶縁材に用い、容器に密閉したガス絶縁開閉装置(GIS)だった。この史料は、日本最初のGIS変電所である西堀変電所に設置されていたもので1969年の運転開始から28年にわたって使用されていたものである。GISは、その後、次々に高電圧・大容量の機器が開発され、275kV変電所、500kV変電所へと適用拡大されていった。 ・定格:72kV 800A ・遮断電流:30kA


新信濃変電所(長野県) 光直接点弧サイリスタ

・1977年に運転開始した東京電力新信濃変電所1号周波数変換設備は、受信した光信号を電気信号に変換・増幅してからサイリスタのスイッチングを行う光間接点弧方式であった。1992年に運転開始した2号周波数変換設備では光信号のままでスイッチングを行う光直接点弧方式を採用した。これはそこで使用されている光サイリスタと同タイプのものである。光直接点弧方式の採用により、部品点数は光間接点弧方式の約10分の1に、設置スペースは約60%に削減できた。 ・定格:6kV 2500A ・30万kWの周波数変換設備(50/60Hz)には本サイリスタが約1400個使用されている。


新信濃変電所(長野県) GTO変換器

・交直変換設備の高性能化に向けて、1998~1999年に東京電力新信濃変電所構内で実証試験か行われた設備の一部である。その中心となる技術は、6kV-6000A 、500Hz級という世界最大級のGTO(ゲートターンオフサイリスタ)。従来の他励式変換器(サイリスタなど)は交流電圧の周期的変化を利用してスイッチオフするため、いったんスイッチをオンしてしまうと交流電圧のプラス・マイナスが反転するまでオフすることができないが、自励式変換器(GTOなど)は交流電圧の状態に関わらずオン・オフが可能である。無効電力の出力制御ができる、高調波の発生量を抑制できるなどのメリットがあり、次世代の交直変換器として開発が進められている。 ・システム容量:有効電力 37.5MW 無効電力 37.5MVar 皮相電力 53MVA ・型式:屋内、空気絶縁水冷方式(純水循環方式) ・直流定格:直流電圧10.6kV 直流電流3.5kA ・適用素子:GTO(定格6kV-6000Aスイッチング周波数500Hz級) ・制御機能:有効電力制御、無効電力制御、交流電圧制御


新信濃変電所(長野県) 6kV-6000A GTO

・ピーク繰返しオフ電圧:6kV ・ピークターンオフ電圧:6000A ・スイッチング周波数:500Hz級


新信濃変電所(長野県) GTOペレット


内鉄形変圧器コイル・鉄心(部分)

・屋外用油入自冷式変圧器(20000kVA)の実規模モデルのコイル・鉄心1相分をカットしたもの。内径側からの機器構成と構造は以下となっている。・鉄心(3相脚式45°額縁接合積層鉄心) ・安定コイル(円筒コイル/平角電線) ・2次コイル(連続円板コイル/転位電線) ・1次コイル(連続円板コイル/平角電線) ・タップコイル(円筒コイル/平角電線) ・[屋外用油入自冷式変圧器] ・機種:内鉄形変圧器(3相50サイクル) ・1次電圧:64.52±7.5kV ・2次電圧:6.9V ・定格容量:20000kVA


マルチホーン

アークホーンに避雷器を付加することにより、アーク放電時の続流を遮断する機能を持たせ、落雷時の停電・事故の低減、鳥獣害防止を行っている。 66kV用、放電耐量 塔頂雷撃時:30kA 直撃雷時:10kA


長幹型避雷碍子(ギャップなし)

架空送電線用の避雷器内蔵形長幹碍子メーカー:碍子部 日本碍子 :避雷器部 東芝 定格電圧:69kV 公称放電電流:25kA 定格放圧電流:31.5kA 耐雷対策の一つとして、当社で高性能酸化亜鉛素子内臓の長幹がいし型、懸垂がいし型を開発した。この長幹型避雷がいしは、現在の変電所に適用している酸化亜鉛型避雷器の技術を送電用避雷がいしとして応用したものであり、懸垂型避雷がいしの開発に先立ち避雷がいしの雷事故防止効果を実線路で確認する目的で開発したものである。 試験実施として取り付けた箇所における雷事故は0件であり、電気的性能の長期信頼性が確認できている。しかし、既設鉄塔への取付を前提とすると、長幹型は重量、大きさの面で装柱制約があるため、従来の懸垂がいしに避雷機能を付加させた懸垂型に的を絞り研究が進められた。 <使用期間:昭和61年に試験実施> 避雷がいし取付は、昭和61年度に雷事故の多い66kV西毛線に長幹型避雷がいしを導入以来、現在までに3線路96基への設置が完了している。取付後の事故回避率は100%で、その効果は確認されたものの、今後の増設については取付費用が高いことから、費用対効果の見地から検討が必要である。 避雷がいしは構造上衝撃に非常に弱く、設置準備の際に破損させてしまうことが多々あるため、新たに工事会社で購入する際には高くつくなど、工事会社泣かせの物だと代理人さんが嘆いていたことがあった。また、設置計画においても、過去20年間の事故実績を基に多い鉄塔を選定したが、選定漏れの鉄塔もあり雷時期になるとこの鉄塔に落雷がないように常に祈っている。


前の10件 (181-190/300)    次の10件