簡易枕木移動機

資料番号 : 103410391009
所在等 株式会社タダノ
所在地 香川県高松市
製作(製造)年 1951
種類 量産品
製作者(社)等 株式会社タダノ
調査機関団体 日本建設機械工業会
特徴 昭和24年(1949年)頃の日本国有鉄道(現JR各社)では、戦後の経済復興に伴う鉄道輸送量の増大で、老朽化した線路の補強が大きな課題となっていた。線路を補強するには、在来のレールを新しい大型レールに交換するのが最良の方法であるが、当時の我が国経済力及びレール生産能力では全鉄道線路を一斉に交換することは困難であった。そこでレールを支えている枕木の本数を増加することで線路を補強する事に決まり、全国一斉に工事を行うことになった。工事は、砂利をスコップで取り除いた後、枕木の間隔を狭め、新しい枕木を追加し、再度、砂利を枕木の間に埋め戻し、つき固める作業で、莫大な労力と時間を必要とした。また列車走行の合間を縫っての作業でもあり、とりわけ作業の効率をあげるための機械化が強く要請されていた。当時設計担当の多田野康雄のアイデアで、油圧技術の利用により砂利を取り除くことなく、枕木を移動させる初代機が昭和25年に完成し、国鉄で「軌条枕木位置整正機」と命名され、好評を博した。さらなる作業効率化のため、より一層の工夫を加え、翌26年に開発したのが「簡易枕木移動機」である。本機は、カム機構によるレール固着装置(レールキャッチ)部と、テコの原理を応用したラック式ジャッキ部で構成されており、本体重量も20kg(初代機120kg)と小型軽量化した。迅速に線路から脱着でき、しかも運搬も1人で可能となり、高能率で安全に作業が行えるようになった。しかも左右一対セット価格は3万円(初代機12万円)で、作業の効率化と低価格を同時に実現した。昭和26年から販売、売上高は年々30~40%増え、ピーク時には年間300台を納入し、会社の業績を飛躍的に伸ばし、創業期の『タダノ』の経営基盤を固めた製品である。なお、現在でも各地で、線路の補修作業機として活用されている。
資料公開状況 公開
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