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情報所有館 : きつき城下町資料館
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杵築市魚町にあった岩下農具製作所で製作された足踏み式の織機。国東(くにさき)、安岐(あき)、杵築(きつき)などの七島藺(しちとうい)栽培が盛んな地域の中で足踏み式の織機を供給し、七島藺の加工工程には欠かせない存在として重宝されました。年代:昭和初期
七島藺の茎を分割するために用いられた道具。七島藺の茎は太く、断面が三角状になっている特徴があります。現状の状態では畳表などに織ることができないため、手作業による加工が必要とされました。このワキダイは長い台の先に斜めの柱とその手前に低い柱を立て、その間に細い針金を張り渡した構造になっています。ワキダイには三味線のような針金の張り具合を調節できる仕様になっており、繰り返し使用できる工夫が施されています。年代:20世紀前半頃
製品加工された七島表(莚)(むしろ)。七島表には豊後青表の墨書書きが記されています。買い付けされた莚は、品質によって分類され、10枚一束にまとめられます。七島表には小印(こじるし)や印銘(いんめい)という問屋ごとの商標などが記され、これをもとに取引が行われていました。年代:平成
小印は莚問屋の屋号や商号を表すもので、品質によって分類された七島表に小印を打つことで、一目でどこの問屋の莚製品であるかを区別していました。年代:昭和初期
印銘は問屋と取引先の間のみで共通する莚の価格を表したものです。取引先をした当人同士しか解らないものなので、仕入値や売値などの商品取引きの秘密を守るためや誤送を防ぐために用いられました。この太筆は杵築七島藺の問屋であった門実(かどみ)商店が用いていたものです。年代:昭和30年代
杵築の七島表の問屋として昭和47年まで営業していた河野宝策商店で使用されていた銅板型の印銘板です。主に出荷前の七島表に用いられ、墨のついた束子(たわし)を使って表面をこすることで、印字されました。年代:20世紀前半頃
七島表の縦糸の繊維として用いられていたのが「イチビ」でした。イチビはアオイ科の一年草で、春に種まきを行い、夏には高さ2メートルほどに成長します。これを秋に刈り取り、束ねたものを数日間水に漬け置きすることで、繊維をほぐします。その後、表面の外皮が腐るのを待ってから茎の皮を剥(は)いでいました。年代:昭和
七島表の縦糸として用いられたイチビは加工工程を手作業に頼っていたため、手間が多い作業の一つでした。そのため、イチビに代わるナイロン製の合成繊維が戦後、爆発的に普及しました。七島表の縦糸用の合成繊維はタニカロンと呼ばれ、糸巻状になっています。写真のタニカロンは記銘から三井化学が生産した合成繊維であることがわかっています。年代:昭和20年以降
イチビの皮を剥ぐ専用の道具。台となる板が手前に長く突き出した形状になっており、座布団を上から被せて乗ることで、道具全体が固定されるようになっています。前方に突出した柱部の上には鉄製の針が櫛状になっており、この部分にイチビを通すことで、繊維を細かく剥ぐことができました。年代:20世紀前半頃
縒(よ)り機は、細かく裂いたイチビを数本集めて縒糸(よりいと)にする道具で、手動のタイプのものから足踏み式、電動式のものがあります。縒りの入ったイチビの糸は中央の巻軸に巻き取られる仕組みとなっており、莚製作に欠かせない縦糸として利用されていました。年代:1960年代
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