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情報所有館 : 紋別市立博物館 

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潜水具

人間が水中に入って行なわれる漁や作業では、特別な器具をつけずに潜る素潜りのほか、ボンベや潜水具を身につけて潜る方法がある。潜水具を使用した方法では、潜水士は潜水服を着て、水圧に耐えるヘルメットを被り、鉛の靴などで装備を整え水中に入った。ヘルメットは船上のポンプとホースで結ばれ、ポンプから送り込まれる空気で呼吸を確保し浮力も得た。潜水具は、港で防波堤の基礎を作る際の潜水作業で欠くことのできないものだった。現在、紋別のホタテ漁では桁網が使用されるが、潜水具を使用してホタテを漁獲していたこともあった。この「潜水具」は紋別漁業協同組合より寄贈されたもので、昭和初期(戦前)か大正時代の製作と推定される。


肥料播き器

かつての農業において施肥(肥料播き作業)は、腰を屈めて行なわなければならない大変な重労働であった。身体的負担を軽減し、正確な施肥を行なうために考案されたのが、「ラッパ」(紋別では別名「つっぽ」)と呼ばれるブリキ製で筒状の農具である。肥料を入れた箱や袋を肩や首からぶら下げ、ラッパに肥料を流し込んで播くことで、肥料が風に飛ばされることもなく、立った姿勢での施肥が実現した。その後、ブリキ製で肩掛けタンク型の肥料播き器(中央の穴に首を通し、ラッパと組み合わせて使用)が開発され、疲労を抑え、効率的な施肥ができるようになった。紋別では肩掛けタンク型の肥料播き器は昭和初期に使用された。


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