重要科学技術史資料の登録制度

重要科学技術史資料(未来技術遺産)

重要科学技術史資料の登録制度について ~未来技術遺産の登録~

当館では、わが国の科学技術(産業技術を含む。)の発展を示す貴重な科学技術史資料や、国民生活、経済、社会、文化の在り方に顕著な影響 を与えた科学技術史資料の保存と活用を図るための調査研究を産業界・学協会と協力して従来から行ってまいりました。

これらの資料は、近年の科学技術の急速な発展、技術革新や産業構造の変化の中でその本来の意義が見失われ、急速に失われようとしています。

当館では、このような資料の保存を図り、科学技術を担ってきた先人たちの経験を次世代に継承していくことを目的として、重要科学技術史資料の登録制度を実施しております。

この制度は、その事物の重要さを顕彰するだけではなく、登録された資料の情報をホームページ上で公開すると ともに、登録後も継続的に状況の確認を行うなどのアフターケアを行うシステムです。この制度の確立によって、わが国の科学技術の発展に関する資料の蓄積が 促進されることを強く期待しております。

1.登録制度について

国立科学博物館は、科学技術史資料のうち、「科学技術の発達上重要な成果を示し、次世代に継承していく上で重要な意義を持つもの」や「国民生活、経済、社会、文化の在り方に顕著な影響を与えたもの」に該当する資料を選定し、『重要科学技術史資料登録台帳』に登録します。

2.登録までの流れ

重要科学技術史資料の登録までの流れを紹介します。

重要科学技術史資料-相関図
3.登録制度内容
(1)台帳への登録及び登録証等の交付

選定された重要科学技術史資料は、国立科学博物館が整備する『重要科学技術史資料台帳』に登録するとともに、所有者に国立科学博物館から重要科学技術史資料として登録されたことを示す登録証を交付します。また、記念盾を授与します。

重要科学技術史資料-登録制度内容
(2)現状の変更等の連絡

所有者から登録資料の移動・破損等の状況等について連絡を受け、その状況についてできる限り記録します。
また、国立科学博物館から定期的に現状の確認を行うことなどによって、できるだけ多くの資料の散逸を防ぎます。

(3)台帳の公開

登録された資料の情報が分かるように、台帳の情報の一部は当館のホームページを通して公開いたします。