過去の講座


過去の講座一覧

開催日 テーマ/講師(所属)
講演内容
2025年
8月23日

編機技術の系統化調査

今井 博文
(前産業技術史資料情報センター主任調査員)

一本の糸を編んで生地を作る。それを機械で自動で行うには多くのアイデアと工夫が必要でした。生活に欠かせない生地を製作する「編機技術」奥深い仕組みを紹介します。

※中止、変更になる場合があります。予めご了承ください。
2025年
9月13日

産業用ロボット技術の系統化調査

小平 紀生
(前産業技術史資料情報センター主任調査員)

製造現場などで不可欠な「産業用ロボット」は、多くの工場で様々なものを作り出しています。その技術や発達の歴史について紹介します。

※中止、変更になる場合があります。予めご了承ください。
2025年
10月25日

自動車用電動パワーステアリング技術の系統化調査

中浦 俊介
(前産業技術史資料情報センター主任調査員)

自動車用電動パワーステアリングについて、自動車開発の歴史とステアリング技術の変遷から紹介し、技術の誕生から搭載率No.1 システムとなるまでを解説します。

※中止、変更になる場合があります。予めご了承ください。
2025年
11月22日

魔法瓶技術の系統化調査

吉田 正弘
(前産業技術史資料情報センター主任調査員)

生活に身近な魔法瓶。現在では、用途は日常生活から宇宙まで広がります。中瓶のガラスからステンレスへの変遷を含む、製造方法や部品の進化について解説します。

※中止、変更になる場合があります。予めご了承ください。
開催日 テーマ/講師(所属)
講演内容
2024年
7月27日

紡績技術の系統化調査

松本 龍守
(前産業技術史資料情報センター主任調査員)

令和5年度の「技術の系統化調査」をもとに、主に1950年以降を中心に紡績技術開発の歴史について紹介します。

※今回は各自宅等でご視聴いただくオンデマンド形式(インターネット)による配信となります。
(お手元での録画や再配信等は禁止です。)


事前にご応募いただいた希望者へ期間を限定し公開いたします。
受講者には、後日詳細をメールでご案内いたします。
2024年
8月24日

舞台照明用調光装置の系統化調査

佐伯 隆夫
(前産業技術史資料情報センター主任調査員)

令和5年度の「技術の系統化調査」をもとに、、舞台照明用調光装置の技術について紹介します。

※中止、変更になる場合があります。予めご了承ください。
2024年
10月19日

大型光学赤外線望遠鏡の系統化調査(天文学普及講演会と合同開催)

三神 泉
(前産業技術史資料情報センター主任調査員)

令和5年度の「技術の系統化調査」をもとに、大型光学赤外線望遠鏡の技術について紹介します。本講座は天文学普及講演会と合同開催です。

※中止、変更になる場合があります。予めご了承ください。
開催日 テーマ/講師(所属)
講演内容
2023年
7月22日

鉄鋼材料の信頼性向上技術の系統化調査

長井 寿
(前産業技術史資料情報センター主任調査員)

技術開発の歴史や発展についてお話します。
報告書のPDF版をWebに提出予定です。
https://sts.kahaku.go.jp/diversity/document/system/

※中止、変更になる場合があります。予めご了承ください。
2023年
8月26日

薄膜トランジスタ用透明酸化物半導体材料の系統化調査

鈴木 真之
(前産業技術史資料情報センター主任調査員)

技術開発の歴史や発展についてお話します。
報告書のPDF版をWebに提出予定です。
https://sts.kahaku.go.jp/diversity/document/system/

※中止、変更になる場合があります。予めご了承ください。
2023年
10月14日

放電加工機技術の系統化調査

岩崎 健史
(前産業技術史資料情報センター主任調査員)

令和4年度の「技術の系統化調査」をもとに、放電加工機技術の歴史について紹介します。

※中止、変更になる場合があります。予めご了承ください。
2023年
11月11日

国内公衆無線通信におけるアンテナ技術の系統化調査

堀 俊和
(前産業技術史資料情報センター主任調査員)

令和4年度の「技術の系統化調査」をもとに、国内公衆無線通信におけるアンテナ技術の歴史について紹介します。

※中止、変更になる場合があります。予めご了承ください。
開催日 テーマ/講師(所属)
講演内容
2022年
7月23日

ミシン技術の系統化調査

江端 美和
(前産業技術史資料情報センター主任調査員)

令和3年度の「技術の系統化調査」をもとに、ミシンの技術開発の歴史について紹介します。

※上野本館での開催は中止となりました。
今回は各自宅等でご視聴いただくオンデマンド形式(インターネット)による配信となります。


事前にご応募いただいた希望者へ期間を限定し公開いたします。
受講者には、後日詳細をメールでご案内いたします。
2022年
9月10日

海域氷工学の系統化調査

中澤 直樹
(前産業技術史資料情報センター主任調査員)

令和3年度の「技術の系統化調査」をもとに、海域氷工学の歴史について紹介します。

※上野本館での開催は中止となりました。
今回は各自宅等でご視聴いただくオンデマンド形式(インターネット)による配信となります。


事前にご応募いただいた希望者へ期間を限定し公開いたします。
受講者には、後日詳細をメールでご案内いたします。
2022年
10月15日

大型映像表示装置発展の系統化調査

原 善一郎
(前産業技術史資料情報センター主任調査員)

令和3年度の「技術の系統化調査」をもとに、大型映像表示装置発展の歴史について紹介します。

※上野本館での開催は中止となりました。
今回は各自宅等でご視聴いただくオンデマンド形式(インターネット)による配信となります。


事前にご応募いただいた希望者へ期間を限定し公開いたします。
受講者には、後日詳細をメールでご案内いたします。
2022年
11月12日

複写機の技術系統化調査

平倉 浩治
(前産業技術史資料情報センター主任調査員)

令和3年度の「技術の系統化調査」をもとに、複写機の技術の歴史について紹介します。

※上野本館での開催は中止となりました。
今回は各自宅等でご視聴いただくオンデマンド形式(インターネット)による配信となります。


事前にご応募いただいた希望者へ期間を限定し公開いたします。
受講者には、後日詳細をメールでご案内いたします。
2023年
1月28日

航空機用アルミニウム合金の系統化調査

吉田 英雄
(前産業技術史資料情報センター主任調査員)

令和3年度の「技術の系統化調査」をもとに、航空機用アルミニウム合金の技術開発の歴史について紹介します。

※中止、変更になる場合があります。予めご了承ください。
開催日 テーマ/講師(所属)
講演内容
2021年
7月10日

凍土工学発展の系統化調査

赤川 敏
(前産業技術史資料情報センター主任調査員)

令和2年度の「技術の系統化調査」をもとに、凍土工学発展の歴史について紹介します。

※上野本館での開催は中止となりました。
今回は各自宅等でご視聴いただくオンデマンド形式(インターネット)による配信となります。


事前にご応募いただいた希望者へ期間を限定し公開いたします。
受講者には、後日詳細をメールでご案内いたします。
2021年
9月11日

電動アシスト自転車の技術系統化調査

明田 久稔
(前産業技術史資料情報センター主任調査員)

令和2年度の「技術の系統化調査」をもとに、電動アシスト自転車技術の歴史について紹介します。

※上野本館での開催は中止となりました。
今回は各自宅等でご視聴いただくオンデマンド形式(インターネット)による配信となります。


事前にご応募いただいた希望者へ期間を限定し公開いたします。
受講者には、後日詳細をメールでご案内いたします。
2021年
10月16日

電力系統と電力系統技術発展の系統化調査

鈴木 浩
(元産業技術史資料情報センター主任調査員)

令和元年度の「技術の系統化調査」をもとに、電力系統と電力系統技術発展の歴史について紹介します。

※上野本館での開催は中止となりました。
今回は各自宅等でご視聴いただくオンデマンド形式(インターネット)による配信となります。


事前にご応募いただいた希望者へ期間を限定し公開いたします。
受講者には、後日詳細をメールでご案内いたします。
2021年
11月13日

電話機技術の系統化調査

大賀 寿郎
(前産業技術史資料情報センター主任調査員)

令和2年度の「技術の系統化調査」をもとに、電話機技術の歴史について紹介します。

※上野本館での開催は中止となりました。
今回は各自宅等でご視聴いただくオンデマンド形式(インターネット)による配信となります。


事前にご応募いただいた希望者へ期間を限定し公開いたします。
受講者には、後日詳細をメールでご案内いたします。
2022年
1月22日

民間航空機用ジェットエンジン技術の系統化

勝又 一郎
(前産業技術史資料情報センター主任調査員)

令和2年度の「技術の系統化調査」をもとに、民間航空機用ジェットエンジン技術の歴史について紹介します。

※上野本館での開催は中止となりました。
今回は各自宅等でご視聴いただくオンデマンド形式(インターネット)による配信となります。


事前にご応募いただいた希望者へ期間を限定し公開いたします。
受講者には、後日詳細をメールでご案内いたします。
2022年
3月19日

フロッピーディスクとドライブの技術とビジネス発展の系統化調査

嘉本 秀年
(前産業技術史資料情報センター主任調査員)

令和2年度の「技術の系統化調査」をもとに、フロッピーディスクとドライブの技術開発の歴史について紹介します。

※上野本館での開催は中止となりました。
今回は各自宅等でご視聴いただくオンデマンド形式(インターネット)による配信となります。


事前にご応募いただいた希望者へ期間を限定し公開いたします。
受講者には、後日詳細をメールでご案内いたします。
開催日 テーマ/講師(所属)
講演内容
2020年
7月11日

プラネタリウム技術の系統化調査

児玉 光義
(前産業技術史資料情報センター 主任調査員)

令和元年度の「技術の系統化調査」をもとに、プラネタリウムの技術開発の歴史について紹介します。

※中止となる可能性があります。予めご了承ください。

※変更がありました(朱書き部分)。ご注意ください。
2020年
9月12日

自動車用ベアリング技術の系統化調査

室谷 周良
(前産業技術史資料情報センター 主任調査員)

令和元年度の「技術の系統化調査」をもとに、自動車用ベアリングの技術開発の歴史について紹介します。

※中止となる可能性があります。予めご了承ください。
2020年
11月14日

磁気テープ技術の系統化調査

斉藤 真二
(前産業技術史資料情報センター 主任調査員)

令和元年度の「技術の系統化調査」をもとに、磁気テープの技術開発の歴史について紹介します。

※中止となる可能性があります。予めご了承ください。
2021年
1月23日

電力系統と電力系統技術発展の系統化調査

鈴木 浩
(前産業技術史資料情報センター 主任調査員)

※中止になりました。(1/7更新)

令和元年度の「技術の系統化調査」をもとに、電力系統と電力系統技術発展の技術開発の歴史について紹介します。

※中止となる可能性があります。予めご了承ください。
2021年
3月20日

【中止】書込型光ディスク技術の系統化調査

武田 立
(前産業技術史資料情報センター 主任調査員)

※当該講座は中止となりました。

令和元年度の「技術の系統化調査」をもとに、書込型光ディスクの技術開発の歴史について紹介します。

※中止となる可能性があります。予めご了承ください。
開催日 テーマ/講師(所属)
講演内容
2019年
7月13日

製薬(抗がん薬創製)技術の系統化調査

鶴藤 真
(前産業技術史資料情報センター 主任調査員)

平成30年度の技術の系統化調査をもとに、抗がん薬創製の技術開発の歴史について紹介します。
2019年
9月28日

クロック技術の系統化調査

鈴木 哲郎
(前産業技術史資料情報センター 主任調査員)

平成30年度の技術の系統化調査をもとに、時計(クロック)の技術開発の歴史について紹介します。
2019年
11月9日

電子楽器の技術発展の系統化調査

北口 二朗
(産業技術史資料情報センター 主任調査員)

平成30年度の技術の系統化調査をもとに、電子楽器の技術開発の歴史について紹介します。
2020年
1月25日

DVD技術の系統化調査

山田 尚志
(前産業技術史資料情報センター 主任調査員)

平成30年度の技術の系統化調査をもとに、DVDの技術開発の歴史について紹介します。
2020年
3月14日

【延期】MIDIに関する技術系統化調査 ※2/27更新

水本 浩一
(ローランド株式会社)

※当該講座は延期となりました。延期日程の詳細は決定次第お知らせいたします。
平成30年度の技術の系統化調査をもとに、MIDIの技術開発の歴史について紹介します。
開催日 テーマ/講師(所属)
講演内容
2018年
9月29日

モーターコア打抜き金型の系統化調査

尾畑 隆一
(前産業技術史資料情報センター 主任調査員)

私たちの身の回りには、エアコン、冷蔵庫、洗濯機などさまざまなモーターを使った製品があり、いまやモーターが無くては日常の生活ができない状況です。我が国は技術力や品質において世界トップレベルのモーター生産国ですが、その生産を裏で支えているのが高精度の金型です。本講座では「モーターコア打抜き金型」の技術発展の歴史を紹介します。
2018年
11月10日

石英系光ファイバ技術発展の系統化調査

河内 正夫
(前産業技術史資料情報センター 主任調査員)

長距離伝送媒体としての光ファイバの可能性が英国STL(Standard Telecommunication Laboratories)に勤務していたCharles K. Kaoによって提唱されたのは1966年のことである。1970年代に入ると、米国のCorning社とBell研究所、さらに日本のNTTと電線メーカの努力によって低損失な石英系光ファイバの開発が進み、1981年にはNTT公衆通信網への最初の光ファイバ導入が行われた。そして現在、光ファイバ通信網は、インターネットや携帯電話を含む高速情報通信を支える最重要インフラとなっている。本講座では、人類が発明した究極の大容量伝送媒体ともいえる石英系光ファイバの技術発展経緯を紹介する。
2019年
1月26日

抗生物質・抗菌薬創製技術の系統化調査

草間 健
(前産業技術史資料情報センター 主任調査員)

様々な感染症が人々の生活に如何に大きな影響を与えたかを歴史的な背景を交えて示す。その撲滅を目指して研究者達が「魔法の弾丸」と呼ばれる極めて有効な薬をどのように発想し、更に現実化したかを具体例を挙げて報告する。この分野は医薬品開発の中でも日本の研究者達が最も輝いた分野でもある。
2019年
3月9日

35mm小型精密カメラの誕生と発展について

三浦 康晶
(前産業技術史資料情報センター 主任調査員)

本講座は、小型精密カメラの誕生とその発展の過程を追うものである。オスカー・バルナックが趣味で作成した“ライカ”が注目され、やがて写真史、カメラ史を変える小型精密カメラの一大ジャンルを形成した。ライカのライバルとして出現したコンタックス、それらに触発された日本の技術者たち、戦後の混乱を経て立ち上がった日本の小型精密カメラの数々とそれに続く35mm一眼レフカメラの潮流について、主として技術的側面から俯瞰し、その時代背景やエピソードを交えながら解説を試みる。
開催日 テーマ/講師(所属)
講演内容
2017年
5月13日

技術の系統化を通して見えてきたわが国の技術革新

永田 宇征
(元国立科学博物館 主任調査員)

本産業技術史講座シリーズで、10年以上にわたって伝えてきたわが国の諸技術分野における歴史は、国立科学博物館が実施した技術の系統化が元になっている。本講座では、「技術の系統化」とはどのようなものか、どこを目指し、どこに軸足を置いてきたかについて説明すると同時に、この10数年の技術の系統化の結果見えてきた、わが国の技術革新の実態・特徴について分析した結果を述べる。
2017年
7月8日

時計技術の系統化調査 ~機械式時計からクオーツ時計へ、更なる高精度を求めて~

青木 茂
(前産業技術史資料情報センター 主任調査員)

わが国における近代的時計の製造は、ヨーロッパの模倣から始まる。性能、品質の良い時計を目指し、わが国初めての独自設計による機械式腕時計を完成させた。日本の機械式腕時計が世界に認められ、生産数量が拡大する中、1969年スイスに先駆けて世界で初めてクオーツ腕時計を開発・発売した。独自設計の機械式腕時計から世界初のクオーツ腕時計、更なる高精度化技術、および腕時計が低消費電力であるが故に可能となった小型発電の技術、腕時計の多機能化について紹介する。
2017年
9月9日

産業技術としての医療、産業技術としての検査

伊藤 道雄
(前産業技術史資料情報センター 主任調査員)

我々は病気になると医者にかかります。医者は、患者の体調の改善を目的としたサービスを提供します。しかし患者の状況はひとりひとり異なるので、どう提供するかは、科学の一分野である医学に基づき、医師が判断します。その時、患者の体調を科学的に測定して、判断のための情報を提供するのが、検査、あるいは臨床検査と呼ばれる医療分野の役割です。検査には、物理的・化学的に非常に多彩な方法が駆使されています。この講座では、検査に用いられる測定方法の発展の歴史を紹介すると共に、医療技術の、他の産業とは異なる特徴について、分かりやすく説明します。
2017年
11月11日

見えないX線を見えるデバイスの変遷で発展したX線管装置の技術の系統化調査

神戸 邦治
(前産業技術史資料情報センター 主任調査員)

X線は、1895年レントゲン(Röntgen, Wilhelm Conrad:独)が発見した。物質を透過するという性能から医学に応用され、特に国を挙げて取組んだ結核への対応が広く国民にその必要性を認識させた。太平洋戦争後は、食生活の改善による環境変化から、ガン、心血管など微細な病巣診断の要求が高まり、小焦点で高出力の回転陽極X線管へと変遷し多くの術式を生みだし、1980年以降は、CT(Computed Tomography)とFPD(Flat Panel Display)の使用が本格化しX線画像は影絵と呼ばれるアナログからデジタルの時代となった。本講座では、関連技術を点と点で結びX線管装置の技術史を紹介する。
2018年
1月27日

エアコン技術発展の系統化調査―技術の歴史を未来に役立てる―

荒野 喆也
(前産業技術史資料情報センター 主任調査員)

エアコンの技術開発の歴史について、スペースセーブ技術、省エネルギー技術、爽快性改善技術に分けて紹介します。スペースセーブは、壁掛型が世界のエアコンの75%が壁掛セパレートで世界標準になっていること。省エネルギーは、日本の高度な半導体によるインバータ化が貢献し、インバータ大国日本の源泉となったこと。爽快性改善は、高度な温湿度管理に加えて空気の質の向上すなわち衛生面・健康面の空気の清浄化が課題でした。さらに業界内の課題であった冷媒問題にも触れ、解説します。
2018年
3月10日

光学顕微鏡の技術系統化調査 ― ミクロへの挑戦と世界一に向けた国産顕微鏡のあゆみ

長野 主税
(前産業技術史資料情報センター 主任調査員)

16世紀末にオランダで発明された顕微鏡は、その400年余りの歴史の中で、医学・生物学をはじめとする科学や産業の発展に貢献してきた重要な光学機器です。現在もレーザ顕微鏡や超解像顕微鏡などへと進化が続いています。わが国では明治末から大正初期にかけてドイツ製顕微鏡を複製することから国産化が始まりました。その後、徐々にそして着実に性能向上が図られ、1970年代後半からはドイツと共に世界をリードするまでに至りました。この講座では、光学顕微鏡の基礎とその発展の歴史につき、光学系を中心に解説します。
開催日 テーマ/講師(所属)
講演内容
2016年
7月9日

セメント製造技術の系統化<日本における製造技術の進化・発展140年の歴史>

下田 孝
(前国立科学博物館 主任調査員)

日本のセメント産業は、1873(明治6)年、東京・深川に建設した「官営セメント工場」で産声を上げた。以後90年間、製造技術・設備はほとんどが欧米からの「導入」であった。1970年代になって日本独自技術としてNSP焼成法が開発され、それが契機になって「日本発」の技術が次々と開花、1980年代にはエネルギー効率、セメント品質、いずれの面でも世界最高水準となった。1990年代以降は、廃棄物をセメント製造の原燃料としてリサイクルすることによって「資源循環型社会構築の中核産業」になることを、新たな産業使命として掲げ、技術の進化を続けている。本講座では、このような日本のセメント産業の技術史を紹介する。
2016年
9月24日

石油化学の技術体系と技術系統化

田島 慶三
(前国立科学博物館 主任調査員)

川崎・横浜、千葉、周南、堺泉北などでは、新幹線や在来線の車窓から、また高速道路から銀色の巨大なタンクや蒸留塔の林立する石油化学コンビナートがごく近くに見えます。最近は夜景を楽しむクルーズやバスツアーまで生まれ、人気を博しています。石油化学工業は、様々な原料を使う量産型化学工業とともに生まれ、1950年代~60年代にそれらの工業を吸収して巨大化し、現在では化学産業の基幹的な地位にいます。複雑と言われる技術体系を簡潔に整理するとともに、その技術の変遷・系統化を説明します。
2017年
1月28日

コークス技術の系統化 <我が国高炉の大型化、高生産性を支えたコークス技術の歴史>

中村 正和
(前国立科学博物館 主任調査員)

高炉は製鉄所のシンボルとして語られることが多いが、それを支えたのがコークスである。木炭に代わって石炭を乾留したコークスが高炉における還元剤として英国で誕生して約300年が経過する。コークスによる我が国の近代的製鉄はそのうちの約半分の170年の遅れをもって海外からの技術導入の形でスタートした。当初は国内の原材料を使用することが必然であったことから劣悪なコークス性状のため失敗も多く、世界遺産で話題となった反射炉の建設過程で培った自前のノウハウでやっと操業を軌道に乗せている。その後我が国の高炉は大型化を果たし、エネルギー効率などの切り口でも世界をリードする目覚ましい進歩を遂げた。その発展を支えたのはコークスであるといっても過言ではない。幕末の黒船来航から始まる我が国におけるコークス技術の歴史を述べる。
2017年
3月11日

アーク溶接技術の発展経過

三田 常夫
(前国立科学博物館 主任調査員)

人類が金属を利用し始めた紀元前以降、接合によって様々な品物や道具が製作され、金属を接合する溶接は重要な加工技術となっている。それらのうち最も多用されているアーク溶接は、約百年前にわが国に導入され、その後大きく変貌した。アーク溶接の概要とその発展経過について報告する。
開催日 テーマ/講師(所属)
講演内容
2015年
7月11日

油圧ショベル技術の歴史 ~双腕ロボットや地雷除去機が生まれた背景~

生田 正治
(前国立科学博物館 主任調査員)

世界トップの油圧ショベル技術の進化とそこから生まれた商品の活躍の話です。
2015年
9月12日

「医薬品の創製技術の系統化調査」

梅津 浩平
(前国立科学博物館 主任調査員)

人類を様々な疾病から救ってきた薬について、生薬が呪術と共に使われていた古代から現在の創薬のシステムが完成するまでの技術革新の歴史を説明する。また、その中で世界に誇れる日本発の新薬について日本人研究者がどの様に創薬に貢献したかを幾つかの例で話す。
2015年
11月14日

通信網における交換システム技術の系統化調査

川島 幸之助
(前国立科学博物館 主任調査員)

情報通信において、通信したい相手に接続するために、ユーザ間の通信経路を設定する交換システムが存在する。ここでは、電話の接続を行う交換システム技術について、20世紀における発展の歴史を系統的に説明する。とくに、日本の研究者により発明・提案された技術についても紹介する。
2016年
1月23日

液晶ディスプレイ産業創生の系統化

武 宏
(前国立科学博物館 主任調査員)

1888年に欧州で発見された液晶物質を、1968年に米国で電子ディスプレイへの応用開発が発表され、1973年に日本で液晶ディスプレイ(LCD)産業化の口火が切られ、1994年には日本のLCDは5500億円を越える一大産業となった。本講座では、時代の要請に応え新規商品創出を支え続けたLCD産業の創生状況を時代背景を含め系統的に述べる。
2016年
3月12日

ピッチ系炭素繊維の系統化調査<製造技術の開発と広範囲な工業製品への応用>

星島 時太郎
(前国立科学博物館 主任調査員)

1963年に我が国で発明されたピッチ系炭素繊維は、その製造技術の開発と事業化に10年以上の歳月を要した。当時世界の有力企業が参入したが、製造技術と用途開発の困難さから多くの企業が撤退していく中、最終的に日本企業が生き残り、いまでは生産能力で世界の約90%を占めるようになった。本講座では製造技術の開発とピッチ系炭素繊維の特徴を活かした建築土木、電子、航空宇宙等の分野への用途開発の概要を紹介する。
開催日 テーマ/講師(所属)
講演内容
2014年
7月12日

アナログディスクレコード技術の歴史 ~機械式録音から電気式録音へ、そして長時間化とステレオ化へ~

穴澤 健明
(前 産業技術史資料情報センター・主任調査員)

最新のデジタルよりよい音をだすと言われるアナログレコード。録音と再生の両面からお話しします。要所では音をお聴きいただく予定です。
2014年
9月27日

銀塩カラー印画紙の技術の歴史 ~鮮やかな色!何時までも~

梅本 眞
(前 産業技術史資料情報センター・主任調査員)

津波でも消えなかったカラープリント。デジカメからの写真もきれいに残す印画紙のお話しです。
2014年
10月25日

イオン交換樹脂技術の歴史 ~超純水の製造や、医薬品、お砂糖を作るときにも大活躍!~

草野 裕志
(前 産業技術史資料情報センター・主任調査員)

想像を超えるきれいな水を作るだけでなく、産業や生活を支える様々な場面で使われているイオン交換樹脂のお話しです。
2014年
11月22日

LD(レーザディスクシステム)技術の歴史~カラオケでも大活躍したあの技術~

松村 純孝
(前 産業技術史資料情報センター・主任調査員)

今のCDやDVDやブルーレイにもつながる,元祖!!絵の出るレコードLDのお話しです。
開催日 テーマ/講師(所属)
講演内容
2013年
6月8日

農薬のルーツとその歴史をたどる-先人たちの知恵とその後の発展-

大田 博樹
(前 産業技術史資料情報センター・主任調査員)

現代農業を支えている農薬の歴史は古い。江戸時代初期に始まった農薬のルーツをたどり、その発展の歴史と意義をわかりやすく解説する。
2013年
9月14日

誕生から現在まで170年経過したファクシミリの歴史

小川 睦夫
(前 産業技術史資料情報センター・主任調査員)

イギリスで生まれ、日本で育まれてグローバル商品に飛躍した「ファクシミリ」の歴史を分かりやすく解説します。
2013年
12月7日

ビデオカメラの進展-日本の技術が如何にして世界を制覇できたか-

竹村 裕夫
(前 産業技術史資料情報センター・主任調査員)

日本製が世界中に輸出・使用されたビデオカメラ。新技術を盛り込み、魅力ある製品に仕上げた成果についてお話します。
2014年
3月8日

電力インフラの大動脈を担う電力ケーブルの技術発展の歩み

吉田 昭太郎
(前 産業技術史資料情報センター・主任調査員)

昭和初期の海外技術の導入から世界トップの技術を有するまでの電力ケーブルの技術発展の変遷を紹介します。
開催日 テーマ/講師(所属)
講演内容
2012年
6月9日

磁気録音の歴史とウォークマンの登場

君塚 雅憲
(前 産業技術史資料情報センター・主任調査員)

蓄音機に始まった「音の記録」の歴史に、磁気録音技術が登場した経緯と初期の磁気録音機に触れた後、戦後の本格的なテープレコーダーの登場と、「ウォークマン」に至る日本でのテープレコーダーの開発と発展について述べる。
2012年
9月8日

情報化社会と情報用紙

飯田 清昭
(前 産業技術史資料情報センター・主任調査員)

20世紀中頃から出現したコンピュータにより新しい情報の処理・伝達の方法が生まれると、それに合わせて情報用紙として分類される紙が開発されてきた。そして、情報処理システムが進化するのにあわせて新しい情報用紙が生まれ、古いものが消えていった。その歴史の中で日本の製紙産業は感熱紙、インクジェット用紙の開発やPPC用紙の品質改善で大きく貢献してきた。あらためて社会の情報化の進展との関連で、情報用紙の技術開発を概説する。
2012年
12月8日

銀塩写真技術発展の歴史と日本におけるカラーネガフィルム開発の進化の軌跡

久米 裕二
(前 産業技術史資料情報センター・主任調査員)

19世紀初めに発明された銀塩写真が近代のカラーネガフィルムとして発展してきた道程を簡単に紹介する。その後、日本に伝来した銀塩写真技術を、日本人がどう学び、世界に追いつくためにどう苦悩し、世界最高レベルのカラーネガフィルムをどのようにして構築するに至ったのかの開発の軌跡を概説する。また、今後の若い研究者のために、銀塩写真の重要技術がどのようにして誕生したのかについて、いくつかの事例で紹介する。
2013年
3月9日

接着剤技術の歴史と構造用接着剤の応用

柳澤 誠一
(前 産業技術史資料情報センター・主任調査員)

接着剤の歴史は古く、縄文時代後期には、天然アスファルトや漆(うるし)などの天然系接着剤が応用されていた。その接着剤が基盤技術の発展と共に、どのように進化し、諸産業に、社会に貢献してきたかについて、接着剤の主成分を中心にして述べる。さらに、昨今の環境問題に関連して登場してきた環境対応形接着剤の概要を紹介する。
開催日 テーマ/講師(所属)
講演内容
2011年
6月11日

環境対応商品としてのタイヤ

石川 泰弘
(前・産業技術史資料情報センター・主任調査員)

現在の我々の生活の中で車は人の移動、生活物資の輸送などで欠かせないものであり、あらゆるところで使用されている。一方車に装着されているタイヤは車の重要部品であるが、環境対応商品でもある。CO2排出による地球温暖化に対する対策として低燃費タイヤの開発は現在でも高いレベルで要求されている。またスパイクタイヤによる粉塵公害対策としてのスタッドレスタイヤの開発、さらに走行時の騒音低減など多くの環境対策を求められている。タイヤには多くの要求性能があるが、その多くが背反事象(あちら立てるとこちら立たずの関係)であり、そのバランス化をとりながら環境対応商品を開発している。
2011年
9月10日

白熱電球の歴史と現状

石崎 有義
(前・産業技術史資料情報センター・主任調査員)

白熱電球は最も古くからある電気製品で、各家庭で発電所から送電された電気を使用する現在の電化生活は白熱電球による照明から始まっている。我が国では明治23年から国産が始まり、昭和初期には世界で2番目に普及率の高い国になっており、一般照明用以外の品種も多数開発され我々の生活に深く溶け込んでいる。発光原理や構造は単純であるが、その技術開発はカーボンやタングステンなどの材料、真空やガラス成形の製造技術など広い範囲について行われてきた。現在はより効率の良いランプに変わりつつあるが、その光色を好む人も多く、今後も使用されて行くと考えられる。本講座では技術開発の歴史と蛍光ランプやLED電球など他の光源との関係について紹介する。
2011年
10月8日

自動車車体の生産と変遷

山口 節治
(元 産業技術史資料情報センター・主任調査員)

バンやダンプ等トラックと総称される商用車の車体(荷台、作業装置部)は積載物や用途に応じて各種生産されている。これらの車体は自動車メーカー以外の専門メーカーで生産されるものが多く、我が国への自動車導入期から車体メーカーで開発・生産が行われてきた。前半では車体全体の生産状況や変遷を、後半ではダンプやタンクローリに代表される特装車の構造や開発発展の経緯を述べる。
2011年
12月10日

洗濯機 技術発展の歴史

大西 正幸
(前 産業技術史資料情報センター・主任調査員)

人が生活する限り、衣類は汚れる。歴史的に、衣類の洗濯作業は主婦の仕事であり重労働であった。わが国では、1930(昭和5)年に撹拌式電気洗濯機の製作に着手した。戦後、1953(昭和28)年以降、噴流式及び渦巻式一槽式洗濯機が爆発的に伸び、続いて二槽式、自動二槽式そして全自動式へと発展した。2000年に入り、静かで高性能の洗濯乾燥機が注目されてきた。80年前に、外国製品を見様見真似で開発した洗濯機は、やがて自らの創意工夫により、使いやすく安くつくれる商品を目指して日夜努力を重ね、世界に誇る商品を生み出すことができた。大量生産により、収入に対して相対的に安い商品となり、今では年間400万台以上が購入されている。しかも、ほとんどが買い換えである。時代と共に大きく変わってきた様々な洗濯方式の構造と、その時々の歴史的背景について考察する。
2012年
3月10日

衣料用染料からエレクトロニクス用色素への展開

瀧本 浩
(前 産業技術史資料情報センター・主任調査員)

古来、染料は繊維や紙の着色に使われているが、今日では、私たちが身近に多用しているエレクトロニクス機器のブラックボックスの中でも重要な役割を果たしている。この変遷について分かりやすく説明する。
開催日 テーマ/講師(所属)
講演内容
2010年
6月12日

塗料 技術発展の歩み

大沼 清利
(前 産業技術史資料情報センター・主任調査員)

塗料はモノの表面に薄膜(塗膜)を形成させて、モノを保護したり美観を創出し、またいろいろな機能を付与させています。今日、私たちは塗膜に囲まれて生活をしている、といっても過言ではありません。塗料の歴史は古く、そのルーツは紀元前1万年前にも遡ります。日本でも縄文前期、約7000年前のモノとされる漆塗りの櫛が出土しています。古くは天然素材を利用して作られた塗料も、今日では科学技術の発展に伴って、合成樹脂や合成顔料を駆使して自動車、船、高層建築、大型構造物、家電製品など、近代社会のあらゆる分野に塗料が使われるようになりました。日本で国産塗料が作られるようになったのは1881年、また1885年日本に特許制度が制定されると、その第1号は塗料が取得しました。科学技術の発展によって塗料がどのように進化し、近代社会構築にどのように関わってきたかを紹介します。
2010年
9月11日

鉄鋼業における高炉の歴史と役割

彼島 秀雄
(前 産業技術史資料情報センター・主任調査員)

高炉は、鉄鋼業における最初の工程で、鉄鉱石とコークスを原燃料として1500℃の溶けた銑鉄を製造するプロセスである。溶銑は転炉で鋼となり、圧延工程で鋼板、鋼管、条鋼線材等に加工され各種の鉄鋼材料として市場に供給される。我が国の高炉製銑法は150年の長い歴史を有するが、鉄鋼業における高炉の役割と技術の変遷について解説する。
2010年
12月11日

日本の工業化住宅の変遷

東郷 武
(前 産業技術史資料情報センター・主任調査員)

第二次大戦後、世界的に住宅不足解消のためプレハブ住宅の研究や起業が行われたが、日本だけが、特に低層住宅のプレハブ化に成功し大きな産業として発展した。多くの試練があったが様々な努力で乗り切り、日本の住宅のリーダー的役割を果たすようになった。その変遷を概観する。また、工業化住宅の性能住宅としての特徴についても、その一部を平易に解説する。
2011年
3月12日

自動車車体の生産と変遷

山口 節治
(前 産業技術史資料情報センター・主任調査員)

バンやダンプ等トラックと総称される商用車の車体(荷台、作業装置部)は積載物や用途に応じて各種生産されている。これらの車体は自動車メーカー以外の専門メーカーで生産されるものが多く、我が国への自動車導入期から車体メーカーで開発・生産が行われてきた。前半では車体全体の生産状況や変遷を、後半ではダンプやタンクローリに代表される特装車の構造や開発発展の経緯を述べる。
開催日 テーマ/講師(所属)
講演内容
2009年
9月12日

私たちの暮らしと産業を支える貨物輸送と貨車の大型化・高速化など技術発展の歩み

荒井 貞夫
(前・産業技術史資料情報センター主任調査員)

世界に遅れること約40年、日本の鉄道はイギリス人の技術指導により今から137年前、明治5年(1872年)に旅客輸送を開業した。日本は今や世界に誇れる高速鉄道王国に発展した。それでは貨物輸送はどうであったのか、日本の貨物輸送は旅客輸送に約1年遅れてイギリスから輸入した貨車75両により始まった。華々しい旅客車の陰にありながら、地味であるが私たちの暮らしと産業を支えている貨車の明治初期から現代に至るまで、近代日本が歩んだ歴史と近代日本の先駆けとなった鉄道の歴史をたどりながら、その中の貨物輸送と貨車の技術発展について紹介する。
2009年
11月14日

エスカレーター技術発展の歩み

後藤 茂
(前・産業技術史資料情報センター支援研究員)

エスカレーターの原理的アイデアは1850年代の米国で誕生し、実用機の原型は1900年のパリ万国博に出展されました。以来1世紀余、幾多の改善を重ねながら建物の階間を結ぶ輸送手段として、或いは駅等で大量の人をさばく動線の要として定着してきました。現在、日本には約6万台のエスカレーターが稼働し、1日に延1億人以上を運んでいると推計されます。誰もが自由に利用できる便利さの一方で、ドアがなく可動部が露出という構造的な特徴のために、安全性向上は製品誕生以来の課題でした。この講座ではアイデア誕生から今日に至るまでの技術発展の歴史を紹介します。
2010年
1月9日

自動車用ブレーキ技術発展の歩み

林田 吉弘
(前 産業技術史資料情報センター・支援研究員)

2007年の日本車の国内と海外を合計した生産量は約2,300万台に達している。全世界の生産量の38.2%で、おおよそ2.5台に1台は日本車である。半世紀前の昭和30年代始めには米国の1%にも満たない生産量だったことを考えると隔世の感がある。このような日本車の世界制覇の裏には先人達のたゆまぬ努力があったのは間違いない。明治末から第二次世界大戦突入までの自動車揺籃期、戦後の荒廃と復興、昭和40年代以降モータリゼーションの急速な進行を経て、世界市場に乗り出し、豊かな果実をもぎ取った平成に至るまでの自動車の重要な構成部品であるブレーキ技術の発展過程を垣間見る。
2010年
3月13日

ビール醸造設備技術発展の歩み

藤沢 英夫
(前 産業技術史資料情報センター・支援研究員)

5,000年の歴史をもつといわれるビールも日本においての歴史はわずか140年を遡るに過ぎない。しかし、江戸末期に初めて海外からもたらされた未知なる「苦き酒」は、今や日本で生産される酒類の中で最大の消費量を占めるまでに成長した。その過程には、ビール産業の発展を支えた幾多の技術の進歩があったことは言うまでもない。初めてビール醸造所が開設された明治初期から今日までのビール産業の歴史を辿りながら、ビール醸造設備技術の発展の推移を紹介する。
開催日 テーマ/講師(所属)
講演内容
2008年
5月10日

微生物を用いて旨味調味料「味の素」を作る

中森 茂
(前・産業技術史資料情報センター主任調査員)

旨味調味料「味の素」の中身は昆布の味、グルタミン酸ソーダ、鰹節の味、イノシン酸ソーダと、椎茸の味といわれるグアニル酸ソーダである。これらは現在微生物を用いる発酵法で生産されている。これらの製法のアウトラインと開発の歴史などについて紹介する。
2008年
7月12日

デジタルカメラの誕生と進化

大川 元一
(前・産業技術史資料情報センター主任調査員)

画像による情報伝達は人間固有の文化であり、カメラはこの文化の発展に寄与すべく進化してきた。従来のカメラが画像を直接記録するものであったのに対して、デジタルカメラは画像を論理情報として記録する全く新しい発想による画像記録機器である。このデジタルカメラが日本で誕生し発展してきた状況を、デジタルカメラの誕生段階から携わってきた視点から述べる。
2008年
9月13日

技術革新が変えた、新聞用紙と製紙技術

飯田 清昭
(前・産業技術史資料情報センター主任調査員)

紙は毎日眼にするためその変化に気づかないが、その生産技術は技術革新により大きく変化し続けてきた。そこで、もっとも日常的な新聞用紙を取り上げ、過去50年間に、品質とその生産技術がいかに変化してきたかを紹介する。さらに、製紙産業の発展を通して、素材・大型装置産業の特質を、組み立て型産業と対比して考察する。
2008年
11月8日

醤油の発達のあゆみと海外進出

小栗 朋之
(前・産業技術史資料情報センター主任調査員)

古くて新しい調味料「醤油」は、日本人にとって欠くことのできない醸造食品の一つとなっている。その醤油が、長い年月をかけてどのように誕生し発達してきたかを振り返り、特に昭和30年以降の技術革新によって醤油産業が微生物工業として装置化されてきた過程について紹介する。また、日本の醤油は海外に輸出され海外で生産され、世界中の多くの人々に愛されてきており、その実情についても述べる。
2009年
1月10日

化学工業の原点、アンモニア/尿素製造技術と現代社会への展開

牧野 功
(前・産業技術史資料情報センター主任調査員)

20世紀における人口爆発は、空気中に無尽蔵に存在する窒素の肥料への固定技術開発と共に実現した。アンモニア製造技術は化学工業の原点といわれ、尿素技術とともにその時代の各種最先端の技術を統合化する形で成立している。そこに使われる触媒技術、材料技術、機械技術等高度要素技術は現代の社会が希求する、たとえば高度エネルギー技術、水素製造技術、環境保全技術等様々な分野で活用され更なる期待がもたれている。
2009年
3月14日

放射線診断学に革命をもたらしたⅩ線CTの登場と技術発展の歩み

平尾 芳樹
(前・産業技術史資料情報センター主任調査員)

Ⅹ線CT装置は1968年に登場するや否や、世界的規模で熾烈な開発競争が展開され、様々なアイデアに基く多様な装置が開発され、驚異的速さで進歩発展を遂げた。
今や日本はCT製造企業7社中3社を有し、世界一のCT普及国であるが、CTの進歩発展への貢献度も高く、特にCTルネッサンスとも呼ばれる、ヘリカルスキャンを生みだし、頭部断層像等の二次元平面画像時代から、拍動する心臓の三次元立体画像を扱う、ボリュームCT時代への道を切り拓く主導的役割を果たした。
CT登場以前の先史的試みや原理的発見から現代に至るCT成長の過程をエポックメーキングな装置と企業盛衰等を含めて紹介する。
開催日 テーマ/講師(所属)
講演内容
2007年
5月12日

「一次電池の技術史」

吉田 和正
(前・産業技術史資料情報センター主任調査員)

わが国の一次電池技術史をたどり、社会の変化と共に電池がどのように進展したかを紹介します。
本講座では、わが国の一次電池技術の特長を、つぎの2つの観点から考察します。
1. 歴史の長いマンガン乾電池の技術推移及びアルカリマンガン電池の技術開発
2. 1.5V系電池と3V系リチウム電池の開発と社会の変遷
2007年
7月14日

「水力発電の役割と発電用水車の変遷」

田中 宏
(前・産業技術史資料情報センター主任調査員)

わが国の水力発電は、明治45年に水主火従の時代に入ってから戦後の昭和30年代に至るまで、わが国のベース電源としてわが国産業の発展・復興に大いに貢献してきた。
昭和30年代後半からは、海外の大形水力開発プロジェクト向けに大容量水車を製作するようになり、世界屈指の大容量水車を大量に輸出するようになった。
国内では、大容量の火力発電と原子力発電の比率が高まるにつれ、電力の供給が需要の急速かつ大幅な変動に十分追随できなくなる懸念が出てきた。このためわが国では、昭和40年以後、負荷変動に対する追随性に優れた揚水発電が多く建設されるようになった。現在、わが国の水力発電容量の半分以上が揚水発電であり、その揚水発電に用いられるポンプ水車に関しては、わが国の技術が世界をリードしている。
これらの水力発電の役割の変遷と、それにあわせて発展してきた発電用水車および揚水発電用ポンプ水車について概説する。
2007年
8月20日

合成繊維技術の歴史

福原 基忠
(前・産業技術史資料情報センター主任調査員)

人間が生きていく上で最も重要なものとして「衣・食・住」があげられる。それゆえ、衣料の原料となる「繊維」は、太古以来われわれの生活にとって身近なものといえる。
麻・絹・木綿・羊毛などの天然繊維に替えて、人工的に繊維を作るようになってからまだ150年程、日本で本格的に合成繊維が製造されるようになったのは、60年余り前からである。
絹のような、優雅で艶のある繊維を筆頭に、天然繊維に学びながら合成繊維技術は発展してきた。現在では量的にも天然繊維を越えている。また、衣料にとどまらず、自動車や航空機、土木建設や情報通信など様々な分野で繊維材料は利用されている。
世界をリードしてきた日本の、プラスチックを「細く・長く」成形する繊維製造技術と、自然の匠を取り入れた精巧な技術、また、先端産業で利用されている高性能繊維技術について紹介する。
2007年
11月10日

石鹸・合成洗剤の技術発展の歴史

中曽根 弓夫
(前・産業技術史資料情報センター主任調査員)

洗剤は身体をはじめ衣類や住まいなど身の周りを清潔にするため、日常生活に欠くことのできない必需品である。一口に洗剤と言っても用途は多岐にわたるため、今回は、一番の生活最寄品であり、且つ市場規模が最も大きい家庭用の衣料用洗剤にフォーカスする。
紀元前2500年頃、西洋の古代人が「石鹸らしきもの」を偶然に発見したことが、洗浄のみならず、紡績や織物、染色、紙、皮革工業などにおいて潤滑剤や分散剤として多用され産業の発展を促したこと、また後に合成界面活性剤が発明される際に重要な示唆を与えたことは想像に難くない。
現在、我が国における衣料用洗剤はコンパクト洗剤が主流となっており、これは国産の技術開発によるもので、この分野において世界のデファクトスタンダードにもなっている。
以上の経緯を踏まえ、国産の石鹸が最初に製造された明治時代初期から、現在のコンパクト洗剤の開発に至るまでの技術発展の歴史を概説する。
2008年
1月12日

「ロープ式エレベーターの技術発展の歴史」

三井 宣夫
(前・産業技術史資料情報センター主任調査員)

近代エレベーターはアメリカで完成した。
明治時代中期にアメリカを中心にして近代エレベーターが日本に輸入され、日本のメーカーはこれを模倣することで技術を磨いた。
本格的な技術進歩は戦後に始まり、急速に拡大する市場、激しいメーカー間の技術競争、高水準なエレクトロニクス技術の3つの要因により、日本エレベーター業界は全機種のインバータ制御化、世界最速記録の更新を実現した。
2000年前後において、日本のエレベーターは世界における首座の地位を得たといえる。
こうした技術の流れを報告する。
2008年
3月8日

船舶用ディーゼル推進機関の歴史と課題

田山 経二郎
(前・産業技術史資料情報センター主任調査員)

現在ほとんどの外航船の推進機関として、ディーゼル機関が採用されている。
本講座では、ディーゼル機関が使用されるに至った歴史的背景と、主な技術の変遷を解説する。さらに、現在のディーゼル推進機関が抱える最大の問題点〈環境問題―有害エミッション〉について規制の現状と対応技術について解説する。
開催日 テーマ/講師(所属)
講演内容
2006年
5月13日

「原子力用タービン発電機の進歩と今後の課題」

田里 誠
(前・産業技術史資料情報センター主任調査員)

昭和28年の国連における米国の「原子力平和利用提案」以来、多くの国で原子力の平和利用の取組みが始まった。日本でも原子力発電を次世代電気エネルギー源とする開発が始まり、被爆体験国としての国民感情に十分配慮し、信頼性・安全性を最大重視して推進されてきた。
元々、日本には原子力発電の基盤・要素技術はなかったが、当初から早期国産化を意識した取組みで短期間に開発が進み、自主技術による世界トップレベルの「日本形軽水炉」を完成。主要先進国の中でも上位の原子力発電設備の保有国になった。輸入プラント166MWに始まり、現在は国産・自主技術による1,380MWプラントが実現し、54基、総設備容量4,822.2万kWが運転中であり、米、仏に続き世界で3番目の設備容量である。総発電力量に占める比率は最高36.8%(平成10年)にも達している。
日本における原子力発電の著しい進展は、エネルギー政策、原子炉技術、それに社会情勢などの影響を色濃く受けて発展してきていることから、まず原子力発電プラントの進展を概観する。
原子力発電プラントの中で、発電機は最後のエネルギー変換装置として重要な機器であり、プラント全体との協調を図りつつ要求ニーズに応えながら発展してきており、その技術進展の経緯と革新的な技術・製品について紹介する。
電力事業を取巻く環境変化で新たな課題が生じ、今後の主要課題についても取り上げる。
2006年
7月1日

「進化する移動通信の変遷と展望」

森島 光紀
(前・産業技術史資料情報センター主任調査員)

携帯電話に代表される移動通信は、ビジネス、生活、遊びを大きく変え、生活必需品として進化している。日本の携帯電話はインターネット接続、カメラ実装、おサイフケータイ、ナビ、放送との連携等で世界のリーディング国となり、「ユビキタス移動通信時代」を迎えている。
移動通信技術の発展と社会・文化・経済・行政・海外の関わり等の「技術の系統化の調査・研究」、世界に誇れる「携帯文化」、携帯電話の「日本オリジナル技術の強みと弱み」なども紹介。
さらに携帯電話は国民1人に約1台まで普及したが、普及につれて、さまざまな社会問題も引き起こしている。世界のリーディング国として、「ユビキタス移動通信時代」を推進するための将来の課題と考察を述べる。
1. 移動通信の技術とサービス事業者の変遷
2. 技術発展と社会・文化・経済・行政・海外の関わり等の「技術の系統化の調査・研究」
3. 日本のオリジナル技術の強みと弱み
4. 課題とユビキタス移動通信の展望
2006年
9月2日

「最新の鉄道車両技術-快適、環境の追求-」

宮本 昌幸
(明星大学)

時速300km運転を行っている国は日本を含め10ヶ国を超える。一口に300km運転といっても、各国の自然、社会環境により鉄道に要求される課題・レベルも変化する。日本は諸外国に比べ人口密度が高く騒音・振動などの環境問題に対する要求レベルが高い。
エネルギー輸入国で国策と共に、鉄道事業者にとっても省エネルギーの要求は高い。高い技術レベルの自動車を日々利用して養われた乗客の快適性・利便性への要求も高い。このような快適性、環境適合性、省エネルギーの高い要求レベルをどのように克服して現在の新幹線が成り立っているのかを、車両技術の面から概観する。
また最後に、新幹線、超電導磁気浮上リニアーモーターカー、軌間可変電車の三つの異なる鉄道技術開発を通して、技術開発について考えてみる。
2006年
11月11日

「私達の生活と産業を支える非鉄金属材料 鉛と亜鉛」

酒匂 幸男
(前・産業技術史資料情報センター主任調査員)

広辞苑によれば亜と言う文字は接頭語として次位、次類等の意味で、たとえば熱帯に対して亜熱帯等がある。亜鉛という文字を素直に読むと鉛と深い関係にあると思うが、実際は亜鉛と鉛は特別の関係はなく、いわば他人同士である。
ここでは鉛、亜鉛の生い立ちについて概要を述べ、特に明治以降から今日に至るまでの用途開発、生産方法の変遷、原料問題、公害問題、リサイクル問題等について現状を述べ、更に21世紀にどのようにあるべきかについても述べる。
1. 鉛とは
鉛は自然銅、自然金に続いて最も古くから人類が使用した金属で、紀元前3000年頃エジプトで魚網のオモリ、小装身具、耳輪などに使用。ローマ時代には水道用に鉛管を使用。AD1400年頃には活字印刷が発明され鉛合金の活字が使用される。日本では1500年代弾丸用として使用。明治になり水道用鉛管が使用され始め、今日では鉛バッテリー、耐食材料、電極材料、放射線防護材料、遮音材料等として多方面に使用。
2. 亜鉛とは
亜鉛は金、銅、鉛等と比較して金属として認知されるのは16世紀である。亜鉛は金属として自然界に存在せず、鉱石を還元した場合1,000℃以上で蒸発するため金属亜鉛を捕集するのは困難であった。しかし亜鉛が有用な元素であることは銅と亜鉛の合金である黄銅の製造は紀元前1000年頃から始まっている。ローマ時代には黄銅の用途が広がり貨幣や装飾品、武具等に使用された。日本では平安初期にペルシャ産の黄銅についての知識はあったが、製造に成功したのは1600年ごろである。現在、亜鉛の用途は鉄鋼の防食(プロテクター)、ダイカスト部品、銅との合金、亜鉛化合物(医薬品、ゴム添加物等)等広範囲に使用され、その消費量は鉄、アルミ、銅に次いで4番目である。
2007年
1月13日

「時代を先取りしてきたフォト・リソグラフィー技術の歴史」

高橋 一雄
(前・産業技術史資料情報センター主任調査員)

私たちの日常生活に深く浸透している電子機器、その中枢にあるのがトランジスタやICなどの半導体素子。この半導体素子は家電製品やコンピュータ以外でも、医療用機器や産業用機器など多くの分野で利用されている。しかし、その歴史は比較的浅く、ここ数十年で急速に発展。
半導体素子の製造に使用される装置を半導体製造装置と呼び、その中で時代の要求に応じた微細化を牽引してきたのが半導体露光装置。
ミクロン(マイクロメートル)からナノ(ナノメートル)の時代まで、微細化技術としての半導体露光装置、特に世界を凌駕したステッパーについて、半導体素子の微細化との関わりを踏まえたうえで、フォト・リソグラフィー技術の全体像と関わった技術者や企業の業績を紹介。
内容:
1)半導体産業の夜明け(1950年代)からULSI時代(1990年代)まで、半導体産業に貢献した技術者たち
2)ミクロン(マイクロメートル)からナノ(ナノメートル)の時代まで、微細化技術を牽引してきたフォト・リソグラフィー技術とその装置
注)千分の1ミリメートルが1マイクロメートル。1マイクロメートルの千分の1が1ナノメートル。
2007年
3月10日

「自動販売機技術とその開発史」

樋口 義弘
(前・産業技術史資料情報センター主任調査員)

自動販売機は紀元前215年に存在したといわれるが、現存する最古の自販機は1615年英国のたばこ自販機。その後開発は英国から欧州へ拡大し、1880年代に主導権は米国に移った。
日本における現存最古の自販機は1904年登場の「自働郵便切手葉書売下機」。この年には蒸気式純国産自動車の公開試運転も行われた。
日本自動販売機工業会統計によると、2005年末における自動販売機・自動サービス機の普及は約558万台、それら機器が販売した自販金額は約7兆円に達する。
本講座では、飲料自販機に焦点を当て、製品の発展経過、発展に寄与した技術、その技術を生んだ背景などを報告する。
開催日 テーマ/講師(所属)
講演内容
2005年
7月2日

「海上物流の変化と建造船の変遷」

吉識 恒夫
(前・産業技術史資料情報センター主任調査員)

第二次大戦後、世界経済は著しく成長し世界各国間の貿易量は増大し、海上を移動する貨物量の急激な増加と同時に、貨物の種類も多様化した。海上荷動きを担う船舶は、輸送の効率化を目指し船型の大型化・輸送貨物に適する数多くの専用船が求められた。社会ニーズに応ずべく超大型タンカーをはじめ、鉱石運搬船、コンテナ船、LPG/LNG船、自動車運搬船など多種類の専用船が次々に建造された。海上荷動き貨物の変化を支えた、種々の専用船建造技術の変遷と建造状況につき紹介する。
2005年
8月13日

「ロボットの新世紀」

楠田 喜宏
(前・産業技術史資料情報センター主任調査員)

ロボットは今までは工場の中で使われる「産業用ロボット」としてだけの存在だった。ペットロボット、家庭用ロボット、防災ロボットなど「21世紀はいよいよロボットが私たちの身の回りの一般社会で使われる新しい“ロボットの世紀”だ」という期待が高まっている。
・この潮流をどう理解するか
・私たちの社会・生活はどう変わるのだろうか
・私たちはどう対処していくべきか
などの問題を考える。
2005年
9月10日

「産業と暮らしを支える銅」

酒匂 幸男
(前・産業技術史資料情報センター主任調査員)

古代文明は石器時代を経て、銅、青銅器時代、鉄器時代と発展してきたが、銅は人類が最初に使った金属で、以来今日まで産業と暮らしの発展を支え続けている貴重な金属材料である。
ここでは以下を説明する:
1)銅の歴史(銅合金含む)
世界最古の銅製品、日本の青銅器時代、奈良時代から明治時代
2)銅の特長
電気の良導体、熱伝導性、展延性、加工性、抗菌作用、熱間鍛造性、ばね性、磁気を帯びない、耐食性、めっきや半田付が容易、美しさ
3)銅の製造工程
鉱石から製品になるまでの工程概要、日本国内鉱山の歴史と原料調達の苦労、資源枯渇とリサイクルの重要性
4)21世紀の銅産業のあり方
2005年
11月12日

「半導体の微細化と露光技術の進展」

高橋 一雄
(前・産業技術史資料情報センター主任調査員)

トランジスタやICなどの半導体素子は、コンピュータ以外でも家電製品や産業用装置など多くの分野で利用されている。
本講座では、ハードウェアとしての半導体素子を取り上げ、その微細化を可能にした露光技術に焦点を絞り、半導体の歴史において露光技術がどのように進展し、周辺技術がどのように関わってきたかを説明する。
2006年
1月21日

「進化するケイタイの変遷と展望」

森島 光紀
(前・産業技術史資料情報センター主任調査員)

携帯電話は急速な進歩と普及でビジネス、生活、遊びを大きく変え、生活必需品として進化している。日本の携帯電話はインターネット接続、カメラ実装、おサイフケータイ、ナビ、放送との連携等で世界のリーディング国となり、「ユビキタス移動通信時代」を迎えている。
本講座では以下を紹介する:
1.無線のはじまり、アナログ時代、デジタル時代、パーソナル時代の発展過程
2.自動車電話、携帯電話端末機の技術変遷
3.世界の標準規格活動と特許戦争
4.課題と今後のユビキタスケイタイ端末の展望
2006年
3月4日

「わが国の電卓産業が歩んできた道」

瀬尾 悠紀雄
(前・産業技術史資料情報センター主任調査員)

現在、机の引き出しには必ずある電卓。景品にもなった電卓。昭和39年、東京オリンピックの年に誕生した電卓は、わずか10数年で「電卓戦争」といわれる激しい市場競争を経てIC・LSIや液晶表示技術を生み出し、世界トップレベルの技術力と産業規模をもたらした。
本講座では電卓産業がどのような経緯を辿って今日の技術が熟成されてきたか、その道のりを紹介する。
開催日 テーマ/講師(所属)
講演内容
2004年
5月15日

「電力用変圧器の技術変遷」

矢成 敏行
(前・産業技術史資料情報センター主任調査員)

わが国で変圧器が製作され始めて110年以上が経過するが、この間の変圧器の技術変遷を「模倣から技術国産化まで」「海外技術からの脱却」「独自技術による発展」といった3期に分け、それぞれの期における技術の特徴および代表的製品を紹介しながらわが国の電力用変圧器の技術変遷を整理して紹介する。
2004年
7月31日

「コンピュータとテレビゲーム」

遠藤 諭
(株式会社アスキー 取締役)

1949年に完成した現在のコンピュータの大先祖で、すでに“三目並べ”のプログラムが動いていた。やがて大学の研究室にコンピュータが入ると、学生たちによって“ゲームプログラム”が作られ、業務用の“テレビゲーム機”誕生の基礎となった。1977年頃には、現在のパソコンと家庭用テレビゲーム機が相前後して製品化された。コンピュータとテレビゲーム機の技術と歴史を振り返り、その関係を考える。
2004年
9月11日

「テレビゲームの発展と私たちの生活」

馬場 章
(東京大学大学院情報学環助教授)

テレビゲームは、人類の「遊び」の伝統と最新のコンピュータ科学が結びついた「現代の知的複合体」である。テレビゲームと人間の関係の歴史を技術の側面から整理し、これからのテレビゲームの発展の方向性、それを可能にする技術、そして私たちとの関係について考える。
2004年
11月6日

「テレビ技術開発の歴史-テレビ受像機を中心に-」

吉野 章夫
(前・産業技術史資料情報センター主任調査員)

日本のテレビ開発の歴史は、放送開始は戦後となるが、研究開発は戦前に進められ、世界第1級のレベルでテレビシステムとして完成させていた。テレビ受像機を中心に、放送方式の動向にも触れつつ、重要な技術開発の背景、経過を3つの時代に分けて紹介する。
2005年
1月29日

「火力・原子力用タービン発電機の変遷」

田里 誠
(前・産業技術史資料情報センター主任調査員)

電気は『最も身近で、扱い易いエネルギー』であり、一般産業や生活に大きく貢献している。火力・原子力発電プラントは社会的ニーズや世界情勢を反映して発展し、わが国総電力量の80%以上をまかなう。発電所で使用されるタービン発電機の変遷を概説する。
2005年
3月12日

「高炉技術移転の意義について」

中村 正和
(株式会社日鉄技術情報センター)

明治政府は富国強兵策として西欧技術を急速に導入し、産業革命を進めた。高炉技術を事例に、日本が行った技術導入、技術の発展と他国への供与の歴史を振り返り、技術移転の意義を考察する。
開催日 テーマ/講師(所属)
講演内容
2003年
6月14日

コンピュータ技術開発の歴史-第3世代以降を中心に-

山田 昭彦
(東京電機大学、協力:情報処理学会)

第3世代および第3.5世代の汎用コンピュータ(メインフレーム)、スーパーコンピュータ、わが国独自のオフィスコンピュータなどの日本における技術開発の歴史を中心に解説し、その後のパソコンなどへのダウンサイジングについても触れる。
2003年
9月20日

写真用カメラの技術史

島 和也
(財団法人日本カメラ財団 日本カメラ博物館)

1839年に世界最初のカメラが市販されてから現在に至るカメラの技術史をたどり、その間にドイツ・アメリカ・日本がカメラの進歩発展のために果たしてきた役割について考察する。
2003年
12月6日

ロボットの夢と現実-その発達の過去・現在・未来-

楠田 喜宏
(前・産業技術史資料情報センター主任調査員)

人類の夢であったロボットは、産業用ロボットとして誕生して35年になる。その後、工場でオートメーションを支える基幹要素として発展し、宇宙・海洋・農業・一般社会で働くサービスロボットや、人間型ロボットへの期待も膨らんでいる。ロボットの誕生と発展の歴史、現状の課題、今後の方向性について考察する。
2004年
3月6日

世界一の造船王国と巨大船の建造

吉識 恒夫
(前・産業技術史資料情報センター主任調査員)

日本は第二次大戦後に破壊された造船業を復興し、1956年に建造量世界一を達成。その後も長く地位を確保してきた。50万トン級の超大型タンカー建造技術を中心に、大型コンテナ船、LNG船、高速船などの技術を紹介する。
開催日 テーマ/講師(所属)
講演内容
2002年
6月15日

日本の自動販売機技術とその開発史

樋口 義弘
(日本自動販売機工業会 技術主管)

日本自動販売機工業会の統計によると、2001年末における自動販売機、自動サービス機の普及状況は555万台であり、年間自販金額は7兆円に達する。明治21年の初期自販機から現代の飲料自販機に至るまでの技術開発と普及状況を解説する。
2002年
9月14日

即席食品開発の歴史

法西 皓一郎
(社)日本即席食品工業協会)

1958年に発明された「チキンラーメン」に代表される即席めん類の開発の歩み、その定義、日本及び世界での発展の動向、種類と製造方法、製造技術の進歩について、映像を交えて解説する。
2002年
12月7日

農業技術の100年

西尾 敏彦
(社)農林水産技術情報協会 顧問)

戦後50年間の稲作の単収倍増や労働時間の1/4削減など、明治以来培われてきた日本の農業技術の歩みを、田植え・草取り・脱穀の省力化事例や開発者の苦労話を交えて紹介する。
2003年
3月15日

世界に類のない日本の「工業化住宅」

加藤 善也
(ミサワホーム株式会社 専務取締役、協力:プレハブ建築協会)

日本のプレハブ住宅メーカーによる独自の技術開発・商品開発の事例を紹介。工場生産から建築、入居後のサービスまで総合的に行う日本の住宅技術と、住環境や町並みの課題、住まいのあり方を考察する。
開催日 テーマ/講師(所属)
講演内容
2001年
7月14日

VTR開発技術の歴史

川村 俊明
(前・国立科学博物館主任調査員、協力:電子機械工業会)

現在、各家庭に普及したVTRの開発史を解説。当初は放送用として巨大であったVTRが技術革新で小型化され、家庭用として販売されるまでの歴史を、開発者の苦労や裏話を交えて紹介する。
2001年
10月13日

コンピュータ技術開発の歴史―第1世代・第2世代を中心―

山田 昭彦
(前・国立科学博物館主任調査員、協力:電子情報技術産業協会)

日本のコンピュータ開発史を、第1世代(真空管)、第2世代(トランジスタ・パラメトロン)を中心に解説。1956年の世界初プログラム内蔵式トランジスタコンピュータから1960年代前半までの黎明期と初期商品化期を紹介する。
2002年
1月12日

塩化ビニル樹脂技術発展の歴史

宮本 眞樹
(前・国立科学博物館主任調査員、協力:塩ビ工業・環境協会)

日本の塩化ビニル工業の歴史を解説。1941年に日本窒素肥料が工業生産を開始し、1960年代以降には日本独自の製造プロセスが確立された経緯と、樹脂製造・成形加工技術の発展をわかりやすく紹介する。
2002年
3月9日

ロボット開発技術の歴史

谷江 和雄
(産業技術総合研究所、協力:ロボット工業会)

日本における産業用ロボットの開発史を紹介。1960年代半ばの輸入ロボットから研究開発、工場自動化への普及、さらに生活空間での支援ロボットまで、開発事例と現状を交えて解説する。
開催日 テーマ/講師(所属)
講演内容
2000年
5月13日

照明100年史とこれからの照明

太刀川 三郎
((社)照明学会)

近代的な照明の誕生から現在に至る100年の歴史を解説。白熱電球、蛍光灯、HID、無電極ランプの発達を追い、省エネルギーを考慮した上手な照明の使い方や、これからの「あかり」の行く末を考える。
2000年
7月8日

想い出の機関車は今-鉄道車両の保存と現状-

小野田 滋
((財)鉄道総合技術研究所)

引退した鉄道車両の保存状況を紹介。歴史を飾った名車両、珍しい保存車両、変わった保存方法などの話題を交え、鉄道車両の現在の姿をわかりやすく紹介する。
2000年
10月14日

日本の航空宇宙技術史-技術はどう伝わったか-

横山 晋太郎
(かがみがはら航空宇宙博物館、協力:航空宇宙工業会)

STOL実験機「飛鳥」を例に、日本の航空宇宙技術の伝達と発展を紹介。US-1A改飛行艇、ヘリコプター、HOPEなどの技術と戦前技術から戦後技術への波及を解説する。
2001年
1月13日

楽しく聴ける造船技術史

桐明 公男
((社)日本造船工業会)

日本造船業の戦後50年の歩みを、造船技術の視点からわかりやすく紹介。世界一の造船業となった経緯や、その後の維持について、多様な視点から解説する。
開催日 テーマ/講師(所属)
講演内容
1999年
4月10日

近代化遺産の見方・調べ方-横須賀に残る近代化遺産-

清水 慶一
(国立科学博物館)

日本の近代化を支えた産業・交通・土木にまつわる構造物の価値や鑑賞法を解説。横須賀の産業遺産を舞台に、最新の調査結果を踏まえてその魅力を紹介。
1999年
7月10日

日本の自動車技術50年

稲次 克之
((社)自動車技術会)

戦後日本の自動車産業と技術の歩みを紹介。名車100選から環境・安全・ITSまで、多角的視点で日本の自動車技術の発展を解説。
1999年
10月9日

産業映画-失われかけた文化財

大久保 正
((社)映像文化製作者連盟)

技術開発や研鑽の記録を映画で伝える産業映画の世界を紹介。貴重なネガ・フィルムの保存の重要性や、戦後作品を通じた技術文化の継承を解説。
2000年
2月5日

テレビ放送と受信機の発展

清水 邦久
((社)日本電子機械工業会)

日本のテレビ放送の歴史と家庭への普及を紹介。真空管からトランジスタ、ICなど電子技術の発展を取り入れ、白黒→カラー→ハイビジョン、画面大型化・平面化などの流れと、今後のデジタル化時代のテレビについて解説。