産業技術史資料情報センターは技術の歴史を未来に役立てる情報と研究の拠点を目指し活動しています。

日本は世界有数の産業技術を持つ国です。このような状況は、幾多の先人たちの努力によって達成されたものです。しかし、20世紀から21世紀にかけ、産業構造の変化、生産拠点の海外移転、戦後発展を支えた技術者の高齢化などにより、先人たちの貴重な経験を物語る様々な事物は急激に失われつつあります。また、世界的に見ても特筆すべき発明や開発品である実物資料が急速に姿を消しつつあります。

当センターでは、

  1. 日本の産業技術の発展を示す資料がどこにどのように残されているかを明らかにする「所在調査」
  2. 技術発達と社会・文化・経済等の関わりを明らかにする「技術の系統化研究」
  3. 失われつつある国民的財産の保存を図る「重要科学技術史資料の選定と台帳登録」

これらの事業を3つの柱として、調査研究と情報の発信に取り組んでいます。

また、産業技術博物館データベース(HITNET)の構築、技術の過去・現在・未来の展示、産業技術に関する講座の開設などを行い、多面的に日本の産業技術の歴史と意義について理解を促進する活動を行っています。