趣旨: |
日本が19世紀の終わりに欧米の技術を積極的に導入し、近代化を図ってから100年以上の年月が過ぎた。当初の先進国からの技術移転に始まり、現在は移転するほどの力をつけるようになった。
この過程は日本の技術発展に携わった人々の不断の努力と豊かな創意工夫によって成し遂げられた結果であるといえる。
特に第二次世界大戦後の復興から今日までの発展は、世界の注目するところである。しかし、その技術発展、技術革新の過程を含む「技術革新の経験」は未だ充分に蒐集され分析されているとはいえない。また、この半世紀に日本で達成されたそれらの「技術革新」に関する情報の多くは、関係者の高齢化により一般には知られることなく消失しようとしているのが現状である。
日本の技術開発・技術革新は、その発展過程の独自性も有する。その理由として、技術発達が日本の社会・文化との相互関係を基に成り立つという解釈もおこなうことが出来る。このような日本の技術革新についての調査研究は、世界のフロント・ランナーの一翼を担う日本の技術者達にとっても、これから遭遇するであろう未知の問題と取り組む際には、それらの経験から多くの有用な示唆を見出すことが可能であろう。
本シンポジウムは、特定領域研究「日本の技術革新 -経験蓄積と知識基盤化-」の研究活動の一環として、研究者、技術者のための議論、情報交換の場を提供することを目的としている。
今回のシンポジウムでは本研究領域で設けた「蒐集、分析、解釈」という主要テーマから、「蒐集」に視点に絞り、「技術革新」とは如何なるものであり、その「蒐集」の意味することは何であるか議論を深め、今後の方向性をを探ってゆくものである。
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国際シンポジウムの内容: |
外国からみた日本の技術革新についての講演
国内の技術革新の事例とそれをいかにとらえるかについての紹介
技術革新に関する史料を収集する意味についてのパネルディスカッション
研究論文の発表
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日時: | 2006年3月27日13:00-19:00 |
会場: | 国立科学博物館新宿分館(新宿区百人町3-23-1)
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プログラム: | 総合司会 内田青蔵(文化女子大学 教授)
13:00-13:05 | 開会挨拶(5分) | 佐々木正峰(国立科学博物館 館長) |
13:05-13:10 | 趣旨説明(5分) | 実行委員長 鈴木基之(国連大学 ゼロエミッションプログラム) |
第一部(160分)13:10-15:50
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13:10-14:10 | 基調講演(60分) 「技術革新コレクションから何を学ぶのか-日本の耐震技術からみた日本の技術革新の特徴と史料コレクション」 | Gregory CLANCEY(シンガポール国立大学 助教授) |
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14:10-14:55 | 講演会1(15分×3) 「日本における技術革新の事例」 | |
| 1. 産業用ロボット | 楠田喜宏(元センター主任調査員) |
| 2. 携帯電話 | 森島光紀(センター主任調査員) |
| 3. 液晶ディスプレ | 禿 節史(財団法人武田計測先端知財団) |
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14:55-15:40 | 講演会2(45分) 「日本の技術革新をいかに捉えるか」 | 内藤 耕(産業技術総合研究所 能力開発部門 人材開発企画室長・技術情報部門 研究経営調査室長) |
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15:40-15:50 | 質議(10分) | |
第二部(100分)16:00-17:40
- セッション1:パネルディスカッション
「技術革新史料蒐集の意味‐The Significance of Collecting Primary Source Materials of Technological Innovations」
コーディネータ | 竺 覚暁(金沢工業大学 教授) |
パネラー | 松野建一(日本工業大学工業技術博物館 館長)
村橋勝子(日本経済団体連合会 社会本部情報メディアグループ)
谷下一夫(慶応大学理工学部システムデザイン工学科 教授)
Dr.Philip A. METZGER(リーハイ大学 特別コレクション キュレーター) |
- セッション2:研究論文発表会
司会 後藤 治(工学院大学工学部 教授)-10件の研究発表を予定
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参加申し込み方法
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シンポジウムに参加ご希望の方は、以下の事項をご記入の上、電子メールまたはこちらのFAX送信票(PDF)にてお申し込み下さい。(懇親会のみ実費)
申し込み期限:平成18年2月28日(火)
- 氏名
- 所属
- 役職
- 住所
- 電話番号
- FAX番号
- E-mailアドレス
- 懇親会の出欠について
* 参加票を電子メールまたはFAXにてお送りしますので、当日ご持参下さい。
* なお、誠に恐れ入りますが、定員になり次第締め切らせていただきます。
* 会場の都合上、当日 お車でのご来場はご遠慮願います。
連絡先 |
国立科学博物館 産業技術史資料情報センター |
TEL: | 03-3510-0880 |
FAX: | 03-3510-0889 |
E-mail: | |
担当: | 赤間 (当日の連絡先:03-3364-2311(代表)) |
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会場「国立科学博物館分館」アクセスマップ (印刷用PDFはこちら) |
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交通
JR山手線「新大久保」駅から徒歩8分
JR中央線「大久保」駅から徒歩6分
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所在地
〒169-0073
東京都新宿区百人町 3-23-1
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